実際のバッテリ駆動時間と通信速度は?
続いて、実際にURoad-Aeroを使ったバッテリ駆動時間と、通信速度の検証結果をご覧いただこう。まずはバッテリ駆動時間からだ。
前述の通り、URoad-Aeroのバッテリ駆動時間は公称値として連続通信時で最大約12時間、連続待受時で最大約20時間、休止状態での待機時間が最大で約1,000時間となっている。カタログ値と実際の運用結果は基本的に異なるので、実際にどれくらいバッテリが持つのかを、下記の条件でテストしてみた。
・URoad-Aeroをハードウェアリセットし、出荷時の状態に戻す
・ノートPCとURoad-AeroをWi-Fiで接続
・ノートPCでバッテリベンチマーク「BBench」(60秒毎のWebアクセスを有効化)を実行
・フル充電したURoad-Aeroのバッテリが切れるまで駆動
テストの結果、11時間55分でURoad-Aeroがバッテリ切れとなり、カタログ値の12時間駆動とほぼ変わらない結果となった。実際の運用とさほど違わない状況でこれだけ長持ちするのであれば、日常的な利用に支障が出ることはないだろう。
ただし、バッテリ劣化が少ない状況だったことや、通信データが比較的小さかったことも有利に働いたはず。インターネット動画の再生やオンラインゲームなど常に通信している状況では、また違った結果となるだろう。
次に、URoad-Aeroのスピードテスト。今回は東京の「新宿駅南口駅前」と「四ツ谷駅前の喫茶店内」の2カ所。利用デバイスによって速度が異なる場合もあるので、スマートフォン(Galaxy Nexus)とタブレット(iPad)、ノートPC(VAIO Duo 11)の3種類で検証を行った。ちなみにVAIO Duo 11のスペックは、CPUがIntel Core i5-3337U(1.8GHz)、メモリが4GB、OSはWindows 8(64bit)だ。
テストには通信速度計測アプリ「SPEEDTEST.NET」(サーバはTokyo、World's Fastest Indian)」を利用した。上り/下りの速度をそれぞれ5回ずつ計測し、平均値を出している。
JR四ツ谷駅 駅前喫茶店内(屋内) / 13:30ごろ / 電波強度 3 | |||
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ノートPC | スマートフォン | タブレット | |
上り | 1.25Mbps | 1.32Mbps | 1.07Mbps |
下り | 5.75Mbps | 6.22Mbps | 8.37Mbps |
JR新宿駅南口(屋外) / 15:30ごろ / 電波強度 5 | |||
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ノートPC | スマートフォン | タブレット | |
上り | 3.55Mbps | 5.70Mbps | 7.93Mbps |
下り | 8.57Mbps | 7.89Mbps | 8.15Mbps |
当然ながら、WiMAXの通信速度は電波状況によって左右される。やや電波の入りが悪い屋内ではそれなりの結果となったが、電波状況の良好な屋外ではかなり高速だ。この結果から見ても、WiMAXのエリア内のであれば屋内/屋外ともに問題なく利用できるだろう。
ヘビーユーザーでも大満足の仕上がり
URoad-Aeroを試用して感じたのは、ユーザーが求めるであろう部分を細かいところまで実現した完成度の高さだ。薄さ8.4mmで重量74gの優れた携帯性をはじめ、実測でも約12時間駆動するバッテリ駆動時間の長さや、スマートフォンから端末を操作できる利便性、持ち運びに便利なストラップホールなど、利用者のニーズを的確にとらえた作りになっている。
個人的には、デジタルガジェットとしてのデザイン的なカッコよさがもう少しあれば申し分ないのだが、その点を差し引いても十分満足できるデキばえだ。初心者からヘビーユーザーまで、快適なネット環境を持ち歩きたい人にぜひおすすめしたい。