金融庁はこのほど、今年2月に全国の財務局などを通じて各都道府県の商工会議所を対象に実施した「中小企業の業況等に関するアンケート調査」の結果を発表した。
中小企業の業況感は、現状D.I.(「良い」-「悪い」)がマイナス52と、前回調査(2012年11月)のマイナス55から僅かながら縮小しているものの、引き続き厳しい状況にあることがわかった。
業種別では、小売業が最も悪くマイナス74(前回マイナス72)。次いで、サービス業がマイナス60(同51)、卸売業がマイナス57(同62)、運輸業がマイナス55(同マイナス51)と続いた。
「悪い」と判断した要因については、「売り上げの低迷」が最多で52.0%(前回57.2%)。以下、「販売価格の下落」が25.6%(同23.7%)、「原油・原材料価格等、仕入れ原価の上昇、および販売先との関係による販売価格への転嫁の遅れ」が17.1%(同11.7%)と続いた。
なお、先行きD.I.のマイナス幅は41と、現状D.I.より11ポイント小さかった。
中小企業の資金繰りについて見ると、現状D.I.はマイナス41と前回から1ポイント改善したものの、こちらも依然厳しい状況となった。「悪い」と判断した要因については、「販売不振・在庫の長期化等、中小企業の営業要因」が92.4%(前回90.4%)を占めた。
なお、先行きD.I.はマイナス38となり、前回のマイナス46から8ポイント改善した。