ボッシュはこのほど、同社の二輪車用ABSのソリューションについて発表した。EUでモーターサイクル用ABS装備が義務化されたことを受けて発表されたもので、これまでに75万個ものモーターサイクル用ABSを生産してきた実績や、今後の展開について述べている。
3月初めの欧州議会で、モーターサイクルのABS装備を義務化する法案が可決された。2016年1月1日以降、排気量125cc以上のモーターサイクル全車に対してABSの装備が義務化され、2017年からは新車登録された全モデルに適用されることになる。
排気量50cc程度の小型モーターサイクルには、ABSまたはコンバインド・ブレーキ・システムのどちらかの装備が必要に。コンバインド・ブレーキ・システムとは、前輪と後輪を機械的にリンクさせるシステムだ。
ボッシュは1994年からモーターサイクル用ABSの生産を開始し、これまでに約75万個をさまざまなメーカーに供給してきた。2010年には世界最小、最軽量のモーターサイクル専用に設計した新世代のABSを発表し、それ以降も性能を向上させるべく、継続的に開発を進めている。ボッシュのモーターサイクル用ABS「Generation 9」は、さまざまなモデルに装備することが可能で、標準化されたモジュラー設計をベースに、各メーカーの要求に合わせて調整したソリューションを提供している。
なお、横浜にあるボッシュの技術開発拠点で開発された、モーターサイクルの安全に寄与する画期的な製品も発売予定。ABSとトラクションコントロールのセッティングを路面に合わせて調整するため、ABSに付加された機能で、砂地や砂利道など粗い路面でも安全性が向上し、よりダイナミックなライディングスタイルを楽しめるという。