しなの鉄道はこのほど、4月29日で引退する169系3編成のうち、トップナンバーのS51編成を引退後に坂城駅にて静態保存すると発表した。引退前の最後のサプライズとして、「しなてつカラー」で運行していたS51編成を国鉄時代の湘南色へ塗色変更し、最後の勇壮な走行シーンを演出する。

写真は169系S52編成。引退を前にS51編成も「湘南色」となる

4月6~7日には、湘南色の169系S51編成を臨時列車として運転。6日は急行「さかき」として坂城~軽井沢間を往復。途中の停車駅は上田駅、小諸駅、信濃追分駅、中軽井沢駅となる。上下とも坂城~上田間で乗車証明書を配布する。坂城駅では11時45分頃から15時頃まで、限定グッズ販売などを実施。14時40分頃からはホームにて出発式を行う。7日は、急行「信州」を169系S51編成とS52編成の6両で運転。S52編成はすでに「湘南色」で運行しており、この日は「湘南色」の169系車両6両編成での運行となる。

169系は急勾配で知られた旧国鉄信越本線の碓氷峠を運行するため、1968年にデビュー。現在は全国の鉄道事業者のうち、しなの鉄道だけが保有しているが、老朽化にともない在籍する3編成(いずれも3両編成)すべてが4月29日をもって引退する。