昨年末からこの春にかけて、各社からさまざまなタブレット端末が発売され、家電量販店やキャリアショップで注目されている。そんな中、NTTドコモの2013年春モデルとしてAndroidタブレットの新製品「dtab」を発表しており、ドコモオンラインショップで3月27日より先行して販売を開始している。

dtabは、10.1インチディスプレイを搭載したWi-Fiタブレット端末だ。ドコモがこの春からスタートする「ドコモ スマートホーム」というコンセプトに対応した製品で、「dマーケット」をはじめとするスマートフォンのコンテンツをいつでもタブレットで楽しむことができる。

ドコモ スマートホームのひとつの柱としても注目されるdtabだが、その最大の特徴はなんといっても"価格"だろう。10.1インチの大型ディスプレイや1.2GHzクアッドコアCPUを搭載し、Android 4.1をOSに採用するなど、ハイスペックで最新のタブレットでありながら、オンラインショップ実施されているキャンペーンを利用すれば、1万円を切る9,975円で購入することができるのだ。

そこで本稿では、安価で購入でき、スマートフォンコンテンツを存分に楽しめるdtabの魅力を紹介していきたい。

端末スペックと「ドコモ スマートホーム」

まずは、dtabの端末スペックや特徴をおさらいしていこう。Huawei製のWi-Fiタブレット端末であるdtabは、10.1インチ(1280×800ドット)のTFT液晶ほか、1.2GHzのクアッドコアCPU、6020mAhの大容量バッテリーを搭載するなど、ハイスペックな1台。OSにはAndroid 4.1を採用している。本体には継ぎ目の少ないアルミボディを採用し、シンプルなデザインながらも高い質感を実現。タブレットとして十分な性能を搭載した製品でありながら、1万円以下で購入できるというのが本機の目玉だ。

今回紹介する「dtab」の実機。シンプルなアルミボディで音響技術の「Dolby Digital Plus」も搭載する

前述の通り、先行販売されているドコモオンラインショップでのキャンペーンを利用することで、9,975円で購入することができる。キャンペーン価格が適用される条件は、ドコモ回線およびspモードの契約があり、動画配信サービスの「dビデオ」(月額525円)に6カ月間加入すること。すでにドコモのスマートフォンを使っていてdビデオを楽しんでいる人や、タブレットでdビデオを楽しみたいと考えている人に最適だ。

dtabでは、スマートフォンのdocomo IDとパスワードを使ってログインすることで、dビデオをはじめとするdマーケットの様々なコンテンツや、ドコモのサービスを利用することが可能だ。

たとえば、動画やアニメ、音楽、電子書籍といったコンテンツを、外出先ではスマートフォンで楽しんで、自宅に帰ってきたらdtabで楽しむといった使い方ができる。Wi-Fiタブレット端末なのでdtab自体の回線契約が不要なのはもちろんのこと、スマートフォンのdocomo IDを使用するため、dマーケットの各種利用料金もスマートフォン1本にまとめることが可能だ。

このような複数の端末を使い、家庭内で様々なコンテンツを楽しめるというコンセプトが「ドコモ スマートホーム」だ。スマートフォンの動画やアニメのコンテンツをタブレットやテレビで視聴できるようになるほか、Blu-ray Discレコーダーなどに録画した動画をスマートフォンやタブレットで視聴可能になるなど、家庭内でいつでも、どこでも好みのコンテンツを楽しむことができる。そのドコモ スマートホームの一角を担うのがdtabだ。

dtabは生活のどのようなシーンで活躍する?

それでは次に、dtabの利用シーンについて考えていこう。スペックでは十分な性能を備えているdtabだが、ソフト面ではdマーケットをはじめとするドコモのサービスが使いやすく、家族利用に最適なタブレットとなっている。

ホーム画面には、dマーケットのおすすめ情報を表示する大きなウィジェットが配置されており、画面右側にはdマーケットの各ストアを起動できるメニューが表示されていて、すぐにdマーケットを利用することが可能だ。

dtabのホーム画面。おすすめ情報の大きなウィジェットや右側のメニューが表示されるなど、dマーケットを使いやすい

月額525円で映画やドラマが見放題の動画配信サービス「dビデオ」

月額420円でアニメが見放題のサービス「dアニメストア」

コミックや小説、実用書などの電子書籍コンテンツを購入できる「dブック」

dマーケットには、動画やアニメ、音楽、電子書籍、ゲームなど、様々なコンテンツを楽しめるストアが用意されている。まず、動画配信サービスである「dビデオ」は、月額525円で動画が見放題となっており、映画やドラマ、ミュージッククリップなどのほか、「BeeTV」のオリジナルコンテンツも視聴することが可能だ。また、同様にアニメ作品を見放題で楽しめる「dアニメストア」のほか、コミックや小説などの電子書籍コンテンツを購入できる「dブック」も用意されている。

音楽配信サービスは2種類のストアがあり、音楽ファイルや着メロなどを1曲やアルバムごとに購入できる「dミュージック」に加えて、月額315円で約100万曲を聴き放題という「dヒッツ」も利用でき、自分のスタイルに合わせて音楽を楽しむことができる。さらに、ネットショッピングができる「dショッピング」、ゲームを楽しめる「dゲーム」と、日常生活のあらゆるニーズを幅広くカバーしている。

ネットショッピングができる「dショッピング」も利用可能

「dゲーム」では、ドコモオリジナルのゲームなどをプレイできる

さらに、dマーケットのほかにも、「しゃべってコンシェル」や「フォトコレクション」といったドコモのサービスも利用できるのだ。

dtabの10.1インチの大画面ディスプレイは、とりわけ複数人で動画や写真を眺めるのに最適だ。たとえば、dビデオで見つけた面白い動画を家族にも見せたいときに、スマートフォンの画面では一人ずつしか眺められないが、dtabであればリビングなどで家族皆で動画を楽しむ――といったことが可能だろう。また、父親のスマートフォンのdocomo IDをdtabに入力して使っているような家族の場合は、父親が仕事に出かけているときでも、ほかの家族はdtabさえあれば、家庭内で動画やアニメを楽しむことができる。

リビングなどでじっくり動画を楽しみたいときには、dtabの大画面が最適だ

docomo IDを使うことで、dtabでも「しゃべってコンシェル」を利用できる

スマートフォンやタブレットで撮った写真をクラウドに自動アップロードし、どの端末からも閲覧できるようにする「フォトコレクション」

そして、子どもがdゲームを楽しんだり、母親がしゃべってコンシェルを使ってレシピなどの調べ物をしたりと、家族全員でdtabを活用することができるだろう。また、フォトコレクションを利用すれば、スマートフォンで撮影した写真や動画がクラウドに自動でアップロードされ、dtabの大画面でも閲覧できるようになるなど、スマートフォンと連携して活用することもできる。

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ドコモのタブレット新製品「dtab」は、キャンペーン価格で1万円以下と非常に安価に購入できるのが魅力だ。しかしながら、スペックや搭載機能は十分で、dマーケットをはじめとする対応サービスも充実している。また、Wi-Fiタブレット端末であるため、回線契約は必要なく、スマートフォンのdocomo IDを使ってdビデオなどのコンテンツを楽しむことが可能となっている。個人の2台目としてはもちろん、リビングに置いておき、家族みんなで使うタブレットにするのにも最適だといえる。