IDC Japanは、スマートフォンおよびタブレット端末を含む国内モバイルデバイス市場の2012年の出荷台数を発表した。それによると、タブレット端末が前年比91.3%増の462万台と急成長を遂げた。スマートフォンも増加し、同42.1%増の2848万台となった。

同時に発表した2012年第4四半期の国内モバイルデバイスも市場急拡大を示す結果となった。スマートフォン出荷台数は、前年同期比29.2%増の883万台となり、国内の全携帯電話端末出荷に占めるスマートフォン端末の出荷比率は、77.9%にまで上昇した。市場拡大の要因として、同年9月に発売されたiPhone 5の販売が堅調に推移し、また、低消費電力の液晶IGZOを搭載したシャープの「SH-02E」が、幅広く支持され、販売拡大を続けていることを挙げている。OS別では、Android搭載のスマートフォンが57.8%のシェアを占め、前四半期に続きiOSシェアを上回った。

また、同時期におけるタブレット出荷台数も大幅なプラス成長を記録。前年同期比88.3%増の202万台まで拡大した。市場の急成長の要因として、クリスマス商戦をターゲットとした低価格タブレット端末の個人ユーザーへの浸透、LTE対応タブレット出荷台数の拡大、堅調に推移した法人需要の堅調な推移の3点を挙げている。低価格タブレットは、Kindle Fire、Nexus 7が代表例となる。OS別では、Androidが48.3%の占有率となり、2期連続でトップシェアを獲得した。

今後の見通しとして、同社の木村融人アナリストは、2013年の国内スマートフォン出荷台数は3000万台超となるものの、2014年以降は成長が鈍化していくとみている。一方、ダブレットについて、同氏は需要拡大傾向が続くが、ベンダー間での低コスト競争が一層熾烈になり、収益構造にマイナス影響を与える恐れがあるとみている。

国内モバイルデバイス出荷予測

さらに同氏は長期的な見通してとして、スマートフォン市場は、2017年に出荷台数3,765万台にまで拡大、タブレットは905万台になると予測している。