日産自動車は、「NISSAN GT-R」の2013年モデル用バージョンアップキットを4月1日に発売すると発表した。今回発売されるバージョンアップキットは、2012年5月のニュルブルクリンク24時間レースに参加した、日産ワークスチームから得られたデータに基づいて開発。2013年モデルアイテムの中から、エンジンとサスペンションのパーツをキット化している。

「NISSAN GT-R」のWebサイト

「エンジン バージョンアップキット」は、5,500回転付近の中~高回転域におけるレスポンスの向上、および6,500回転以上の高回転域での更なる伸びを狙ったキット。
ターボチャージャー過給バイパス部にオリフィスを追加してレスポンスを向上させるともに、吸気の流れをよりスムーズにするために、インテークマニホールドのシリンダーヘッドとの合わせ面の精度も向上させたとのこと。そのほか、高回転時や加速時の燃料噴射量をより適切にする高精度インジェクターを採用し、低排圧キャタライザーで排気抵抗を低減させることで高回転時の出力の伸びを実現。冷却水の循環量を増やして冷却性能も向上させている。対象は2007年~2010年モデルで、価格は49万8,000円(付帯作業部品代および作業工賃は除く)。

「サスペンション バージョンアップキット」は、高速走行時の安定性と安心した走り、良好な乗り心地、サーキットや山岳路などで低い姿勢でのロールとリニアな回頭性の実現を狙ったキット。スプリングとショックアブソーバー、およびスタビライザーを含めた荷重分担特性を変更し、サスペンションのゴム製ブッシュの「たわみ」特性まで考慮したチューニングにより、タイヤ接地荷重の最適化を実現したとのこと。対象は2007年~2010年モデル、および2011年・2012年モデル。価格は、2007年~2010年モデル対応キットが64万5,000円、2011年・2012年モデル対応キットが47万5,000円(いずれも、付帯作業部品代および作業工賃は除く)。