京都大学は26日、2016年度より、書類審査や面接などで受験生を選抜する「特色入試」を全学部で実施すると発表した。

記者会見を行う松本総長(左)と淡路理事・副学長(出典:京都大学Webサイト)

特色入試では、高大接続と個々の学部の教育を受ける基礎学力を重視。「高等学校での学修における行動と成果の判定」と「個々の学部におけるカリキュラムや教育コースへの適合力の判断」を行い、これらの判定を併せて、志願者の学習能力ならびに意欲を総合的に評価して選抜する。

「高等学校での学修における行動と成果の判定」については、従来の「調査書」に加え、高等学校長などが作成する「学業活動報告書(仮称)」、数学オリンピックや各大会における入賞歴といった出願者の高等学校在学中の活動歴、および志願者が作成する「まなびの設計書」を基に書類審査を実施する。

「個々の学部におけるカリキュラムや教育コースへの適合力の判断」については、書類審査に加え、面接、筆記検査、口頭試問を組み合わせて行う。各学部のうち、医学部医学科と工学部は推薦入試型、それ以外の学部は学力AO入試型とする。

募集定員は全10学部で計100人程度。内訳は、総合人間学部が5人、文学部が10人、教育学部が6人、法学部が20人、経済学部が25人、理学部が若干名、医学部医学科が5人以内、同人間健康科学科の看護学専攻が10人以内、同理学療法学専攻が5人以内、同作業療法学専攻が3人以内、薬学部薬科学科が若干名、工学部が各学部とも若干名、農学部食料・環境経済学科が3人となる見込み。

なお、京大は特色入試の実施に当たり、必要な調査・分析や高大連携の推進、および入試や教育課程に関する検討を支援する全学組織として、「入試改革検討本部」を2012年11月に設置している。