NTTドコモのLTEサービス「Xi」に対応した約10.1インチのタブレット端末「Xperia Tablet Z SO-03E」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)の販売が3月22日から開始された。本端末は、ソニーが培った技術の全てを結集した製品で、ドコモの春モデルの中でもとりわけ注目されている。そこで本稿では他社製タブレットとスペックを比較しつつ、"動画の視聴"という観点で本製品の特長をおさらいしていきたい。

約10.1インチのタブレット端末、Xperia Tablet Z SO-03E(写真は今年1月の新機種発表会のもの)

最薄、最軽量のボディ

本製品の厚さは6.9mm(最薄部)、重さは約495g。ソニーモバイルによれば世界最薄・国内最軽量とのことで、他社製タブレットとの大きな差別化要素になっている。ちなみに同じ10インチクラスのディスプレイを備えるサムスン電子のWi-Fiタブレット「Nexus 10」は厚さ8.9mm/ 重さ603g、Appleの「iPad Retina(Wi-Fi+Cellular)モデル」は9.4mm/ 662g、AmazonのWi-Fiタブレット「Kindle Fire HD 8.9」は厚さ8.8mm/ 重さ567g。競合するタブレット製品を手に持って比べてみると、Xperia Tablet Zの薄さと軽さが際立つことだろう。

薄くて軽いXperia Tablet Z。背面にはカーボンファイバを採用し、剛性と薄さを両立させた。片手でも長い時間持っていられるというのは、大きなアドバンテージだ

動画視聴に最適

約10.1インチの大きなディスプレイには、1920×1200ピクセルの高解像度を誇る「Reality Display」を搭載する。加えて、液晶テレビ「BRAVIA」で培った映像処理技術をモバイル向けにチューンした「モバイルブラビアエンジン2」も搭載。これらの技術により写真や映像コンテンツなどを美しい表現で楽しめる。前機種の「Xperia Tablet S」と比べても、約2倍の色再現性を実現しているという。

10.1インチディスプレイでは、高解像度のReality Displayなどにより豊かな映像表現を楽しめる。オンラインで利用できるコンテンツが多いのもソニーの魅力だ

オンラインで利用できるコンテンツが多いこと、AV機器と連携がしやすいことなどもソニー製品ならではの特長。例えばソニーのプレミアムビデオ配信サービス「Video Unlimited」を利用すれば、好みの動画コンテンツをすぐに視聴できる。DLNAクライアント機能によりDLNAサーバーから映像コンテンツを取得して利用することも可能。DTCP-IPにも対応しており、Blu-ray/ DVDレコーダーやnasneなどに録画したテレビ番組を外に持ち出すことも可能だ。

側面には電源ボタンや音量キー、ワンセグのアンテナなどを備える。端末下面の角にはスピーカーを搭載する

さらにはNTTドコモの提供する「NOTTV」サービスやワンセグも利用できる。このように、様々な方法で動画コンテンツを楽しめるのが本製品の特長のひとつになっている。同梱される専用クレードルを利用すれば、動画を視聴しながらXperia Tablet Zを充電することもできる。

周辺機器との相性が良く、様々な方法で動画コンテンツを楽しめる本製品。NTTドコモの提供する「NOTTV」サービスやワンセグも利用可能だ。専用クレードルも用意する

本製品は防水防塵機能も搭載する(IPX5/IPX7、IP5X)。このため、キッチンや水周りなどでの利用シーンも考えられるだろう。また、下り最大100MbpsのLTEサービス「Xi」によりストリーミング動画の視聴もストレスなく行える。プロセッサには1.5GHzのクアッドコアCPU(APQ8064)を搭載、ROM/ RAMは32GB/ 2GBとなっている。バッテリーは6000mAhの大容量。動画コンテンツの再生には端末のスペックが大きく左右されるが、本製品であれば全く心配はないと言える。

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タブレットとスマートフォンの一番の違いは、画面のサイズにある。そして10インチ級のタブレットを楽しみ尽くしたいと思うならば、行き着く先は動画コンテンツの視聴ということになるのではないだろうか。Xperia Tablet Z SO-03Eは映像表現の美しさ、利用できるコンテンツの多さ、外部機器との連携などの面で非常に優れた製品となっている。

タブレット端末の魅力が最大限に味わえるXperia Tablet Z SO-03E

タブレット端末の魅力が最大限に味わえる本端末。家電量販店などで実際に製品を手に取り、その魅力を体験してほしい。

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