米NVIDIAは26日(現地時間)、Kepler世代GPUの新モデルとして、デスクトップ向けの「GeForce GTX 650 Ti BOOST」を発表した。「GeForce GTX 650 Ti」と比較して、動作クロックを925MHzから980MHzに引き上げたほか、GPU Boostへの対応するなどスペックが向上している。メモリ容量が1GBのモデルと2GBのモデルをラインナップ。北米市場におけるリファレンス準拠カードの参考価格でそれぞれ149ドルと169ドル。日本市場での店頭予想価格は19,800円を見込む。

GeForce GTX 650 Ti Boost

■「GeForce GTX 650 Ti BOOST」のレビュー記事はこちら
【レビュー】NVIDIA GeForce GTX 650 Ti BOOSTの性能を確認する - GPU Boostに対応したパフォーマンスGPUの実力は?

「GeForce GTX 650 Ti BOOST」は、「GTX 650 Ti」や「GTX 660」と同様に、28nmプロセスによるKepler世代の"GK106"コアを採用する。Graphics Processing Clusters(GPC)数は2基または3基、GPCを構成するSMX数は4基、CUDA数も768基と、「GTX 650 Ti」から変更ないが、動作クロックを925MHzから980MHzに向上したのに加え、GPU Boostに対応。Boost時にはクロックを1,033MHzまで上げることができるなど、「GTX 660」と同等の動作クロックとなった。

また、メモリもGeForce GTX 650 Tiでは、128bit接続/5400MHz(データレート)の構成から、192bit接続/6008MHz(データレート)へと変更され、こちらも「GTX 660」と同様のスペックとなっている。

リファレンス・スペックは、CUDA Core(SP数)は768基、ROP数は24基、テクスチャユニット数は64基、GPUクロックは980MHz、メモリは192bit接続の1GB GDDR5、または2GB GDDR5でメモリクロックは6008MHz(データレート)、TDPは137W。補助電源ピンに6ピン×1、出力端子はDualLink DVI×2、HDMI×1、DisplayPort×1。

■既存モデルとのスペック比較
モデル GeForce GTX 650 GeForce GTX 650 Ti GeForce GTX 650 Ti BOOST GeForce GTX 660
ベースコア GK107 GK106 GK106 GK106
製造プロセス 28nm 28nm 28nm 28nm
トランジスタ数 10.3億個 25.4億個 25.4億個 25.4億個
GPC数 1基 2または3基 2または3基 3基
SMX数 2基 4基 4基 5基
CUDAコア数 384基 768基 768基 960基
ROP数 16基 16基 24基 24基
テクスチャユニット数 32基 64基 64基 80基
GPUベースクロック 1058MHz 925MHz 980MHz 980MHz
GPUブーストクロック 非対応 非対応 1033MHz 1033MHz
メモリクロック 5000MHz 5400MHz 6008MHz 6008MHz
メモリタイプ 1GB GDDR5(128bit接続) 1GB GDDR5(128bit接続) 2GB GDDR5(192bit接続) 2GB GDDR5(192bit接続)
TDP 64W 110W 137W 140W
補助電源ピン 6ピン×1 6ピン×1 6ピン×1 6ピン×1
出力端子 DL DVI×2、MiniHDMI×1 DL DVI×2、MiniHDMI×1 DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 DL DVI×2、DP×1、HDMI×1