米Dell取締役会が組織した特別委員会は3月25日 (現地時間)、ゴーショップ (Go-Shop)期間に2つの買収提案を受け取ったことを発表した。1つは投資会社Blackstone Groupによるもので、もう1つは投資家のCarl Icahn氏の事業体が提出した。

Dellは今年2月、創業者Michael Dell氏と米Silver Lakeを中心とする投資ファンドSilver Lake Partnersによる共同買収に合意したことを発表。それに伴い取締役会が特別委員会を組織し、MBO (経営陣による買収)よりも有利な提案の有無を確かめる45日間のゴーショップ期間を設定していた (3月22日に終了)。

Silver Lakeの買収提案は普通株を保有する株主に1株13.65ドルの現金を支払うという内容で、買収総額は約244億ドル。Bloombergなどの報道によると、Blackstoneの提案は1株14.25ドルの現金、一方Icahn氏はDell株の58%に対して1株あたり15ドルの現金を支払う用意があるという。特別委員会のチェアマンを務めるAlex Mandl氏は「2つの提案はDellの株主により大きな価値を生み出す可能性を備えており、それらをもたらしたゴーショップ・プロセスの成功に満足している。Dellの株主にとって最善の結果になるように、3つの買収提案を詳しく検討する」と述べている。