JVCケンウッドは、8K映像を投影できる業務用プロジェクター「DLA-VS4800」を3月下旬より発売する。価格はオープン。
本製品は、新開発の光学エンジンにより、4Kの約4倍、フルハイビジョンの約16倍となる8K (8192×4800) 解像度の表示が可能な業務用プロジェクター。8K対応のプロジェクターとしては世界初の量産モデルとなる(同社調べ)。表示デバイスには「1.27型4K2K"D-ILA"デバイス」(4026x2400)を使用しているが、同社独自の"e-shift"テクノロジーにより4K解像度の映像を時間的/空間的にずらすことで、縦横の解像度を2倍にし、8K解像度を実現している。このため、レンズやケーブルといった既存の4K解像度対応機材も利用できるという。
同製品ではこのほか、光学エンジン内の"D-ILA"デバイスと高い偏光精度を誇るワイヤーグリッドの搭載により、ネイティブ10000:1の高コントラスト比を実現。さらに各色12bitの階調表現に対応し、深くリアルな黒の表示や、より自然でなめらかな色調を再現する。
2013年に入って総務省が4K/8K放送のロードマップ策定を示したことにより、2016年の試験放送前倒しが検討されており、8K映像の視聴環境整備が今後急速に進むことが予想されている。同社ではこれらのニーズに応えるべく、本製品をプラネタリウムやミュージアムをはじめ、シミュレーション、CADデザイン設計など、高精細映像用途に幅広く対応するプロジェクターとして提案していくとしている。