「嵐電」を運営する京福電気鉄道はこのほど、嵐山駅の駅施設改修工事を完了し、供用を開始した。最大の変更点は改札口の撤去。誰でも自由に行き来でき、どこからでも入場できる電停として、回遊性を強化する目的がある。

改札口を撤去し、回遊性を向上させた嵐電嵐山駅

ホームのかさ上げと上屋の整備も実施

同駅では、ホームのかさ上げにより電車との段差を緩和するとともに、ホーム上屋の新設・延長も実施。ホームの照明はすべてLEDとした。利便性向上のため、8カ国語対応のタッチパネル式高機能券売機や、中央ホーム頭上への42インチ液晶ディスプレイによる案内表示も導入。従来はホームとコンコースに分断されていたトイレはコンコースに集約し、美観向上とブース拡充を図った。

京福電気鉄道では、駅施設の改修に合わせて商業ゾーンのリニューアルにも着手。春から夏にかけて、増床や商品構成の再構築などで既存テナントの強化を図るとともに、ホームの南北など新たなゾーンに、季節感のある和菓子店や嵐山オリジナルのコスメショップなど、新規テナントを導入する予定。商業ゾーンのリニューアルに合わせ、周辺にベンチや遊歩道、嵐山を象徴するオブジェなども整備。同駅を嵯峨嵐山を彩るランドマークと位置づけ、嵯峨嵐山方面への旅客誘致を強化していくとしている。