財務省は21日、2月分の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7,775億円の赤字となった。赤字は8カ月連続で、比較可能な1979年以降2月としては過去最大。
輸出額は、前年同月比2.9%減の5兆2,841億円で、2カ月ぶりの減少。品目別では、有機化合物が同32.0%増加した一方、自動車が同5.3%減、金属加工機械が同23.9%減、半導体等電子部品が同9.8%減少した。
輸入額は、前年同月比11.9%増の6兆615億円で、4カ月連続の増加。品目別では、原粗油が同12.3%増、液化天然ガスが同19.1%増、衣類・同付属品が同47.4%増となった。
地域別に見た場合、対米国は、輸出額が前年同月比5.7%増の1兆74億円、輸入額が同0.6%増の4,792億円で、5,282億円の黒字。黒字は2カ月連続の増加。輸出品目では、有機化合物が同64.8%増、自動車の部分品が同15.2%増、原動機が同18.7%増加したのに対し、自動車は同3.4%減少。輸入品目では、石油製品が同130.4%増、航空機類が同20.6%増、電気計測機器が同29.9%増となった一方、石炭が同72.2%減、医薬品が同18.1%減、有機化合物が同25.1%減少した。
対EUは、輸出額が前年同月比9.6%減の5,350億円、輸入額が同11.1%増の5,601億円で、251億円の赤字。赤字は2カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同23.3%減、船舶が全減、非鉄金属が同64.3%減少。輸入品目では、医薬品が同35.3%増、有機化合物が同15.9%増、原動機が同36.8%増となったのに対し、自動車が同23.1%減、通信機が同73.8%減少した。
対アジアは、輸出額が前年同月比5.2%減の2兆7,575億円、輸入額が同14.0%増の2兆5,518億円で、2,057億円の黒字。黒字は2カ月ぶり。輸出品目では、有機化合物が同32.7%増加した一方、自動車が同24.2%減、金属加工機械が同32.9%減、半導体等電子部品が同11.0%減少した。輸入品目では、衣類・同付属品が同49.9%増、石油製品が同24.6%増、通信機が同27.1%増加した。
対中国は、輸出額が前年同月比15.8%減の8,423億円、輸入額が同22.0%増の1兆1,200億円で、2,777億円の赤字。赤字は12カ月連続となる。輸出品目では、有機化合物が同44.1%増加したのに対し、自動車は同54.1%減、半導体等電子部品が同19.6減、原動機が同43.8%減少した。輸入品目では、衣類・同付属品が同54.3%増、通信機が同34.7%増、半導体等電子部品が同103.2%増加した。