キヤノン、クリエイティブフィルターや動画サーボAF強化の「EOS Kiss X7i」

キヤノンは3月21日、エントリーユーザー向けのデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss」シリーズの新モデル「EOS Kiss X7i」を発表した。発売は4月下旬で、価格はオープン。

パッケージはボディのみのものと、交換レンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」1本が付属するレンズキット、「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM」が付属するレンズキットが用意される。推定市場価格は順に9万円前後、10万円前後、13万円前後となっている。

同時発表の「EOS Kiss X7」の上位に当たるモデル。従来モデル「EOS Kiss X6i」に引き続き、「ハイブリッドCMOS AF」や、9点オールクロス測距などの便利な機能はそのままに、付属レンズの強化や「クリエイティブフィルター」などでより使いやすくなった。

位相差AFとコントラストAFの特性を組み合わせたハイブリッドCMOS AFをEOS Kiss X6iに引き続き搭載。だが、EOS Kiss X7iとは異なり、ハイブリッドCMOS AF適用エリアは従来と同様で、中央付近(横38%、縦26%)にのみ設けられている。一方で、ファインダー撮影時のクロス測距は、9点オールクロス測距を採用。高速・高精度なAFが可能となっている。

画像処理エンジンはEOS Kiss X7と同様に、「DIGIC 5」を採用。最大ISO12800(拡張設定時はISO25600)での高感度撮影が可能で、ノイズにも強い。

EOS Kiss X6iからの進化点としては、「クリエイティブフィルター」利用時、適用している効果を反映した状態でライブビュー画面に表示されるようになった。また、通常のシーンモードより少しこだわった撮影向けのモードとして、「夜景ポートレート」「手持ち夜景」「HDR逆光補正」の3つがモードダイヤルの「スペシャルシーン(SCN)」に割り当てられている。

そのほか、標準レンズキットに付属するレンズが「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」となり、ステッピングモーター駆動により、動画撮影時のサーボAFのよりスムーズな駆動が可能になっている。

主な仕様は、撮像素子がAPS-Cサイズ(約22.3×14.9mm)・有効約1,800万画素のCMOSセンサーで、レンズマウントがキヤノンEFマウント、対応感度がISO100～12800(拡張設定時はISO25600)、シャッター速度が1/4,000～30秒となっている。ファインダーは視野率約95%・倍率約0.85倍、背面のモニターは3型ワイド・約104万ドットの液晶方式(タッチパネル)。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードが利用可能で、記録形式は静止画がJPEG、RAW(RAW+JPEGも可能)、動画がMPEG-4 AVC/H.264(MOV形式)となっており、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット(フルHD/30p)だ。

付属バッテリーの撮影可能枚数は、ファインダー撮影時で約440枚、ライブビュー撮影時で約150枚となっている(いずれもCIPA準拠)。

サイズは約W133.1×D78.8×H99.8mm、重量は本体のみで約525gだ。