女優の寺島しのぶ、木村文乃、石橋杏奈、俳優の溝端淳平、野村周平が19日、都内で行われた、連続ドラマ『ソドムの林檎~ロトを殺した娘たち』の制作発表記者会見に出席した。
WOWOWの連続ドラマ『ソドムの林檎~ロトを殺した娘たち』は、同作主演の寺島と『ヴァイブレータ』や『やわらかい生活』でタッグを組んだ廣木隆一監督が手掛けた、人の心の闇を描くフィクション作品。外見の美しさを憎んで醜い顔に整形した恵(寺島)は、結婚詐欺不審死事件の被告人として逮捕される。一方、恵とは対照的に美しい顔に整形した雑誌編集者の万里(木村)は、元恋人の自殺の陰に恵がいることを知り、事件を追うスポーツ紙記者の健吾(溝端)と共に、恵の真相に迫っていく――というストーリーで、ドラマは毎週土曜日22時から全4話で放送予定(23日スタート 初回放送無料)。
主演の寺島は「とてもエキサイティングな現場で、やってて必死だった。最近の世の中は優しいので、今までに無い突き放したパワフルさを楽しんで欲しい」と話し、「こういう役を引き受ける女優さんはいないと思う。廣木さんは私のブサイクな顔をいっぱい知ってるので、ブサイクな顔がいっぱい映ってると思います」と自虐気味にPR。そんな寺島の役どころに、木村は「寺島さんが本番でテヘッと笑った時に、恵ってこういう人なんだと鳥肌が立ちました」と振り返り、溝端は「1人の男として言うなら、目を塞ぎたくなるような女性の闇を見た。こんな女性ばかりだったら、恋愛したくないなと思った」と苦笑いを浮かべた。
また、「大変だった。難しかった」という口々に言うキャスト陣の言葉に、廣木監督は「ステキな役者さんたちがゲロを吐いたり、ここまでやってるの?というシーンが、映像のパワーになってる。ドラマを超えたドラマになった」と自信たっぷり。醜く整形した顔にも関わらず、男性に尽くして結婚詐欺を働く恵だが、美しい女性と家庭的な女性のどちらが魅力的か聞かれた溝端は、「僕は家庭的な部分はあまり求めないので、自由奔放にやってる美しい人の方が良い。恵みたいに尽くしてくれる人がいたら、裏があるんじゃないかと思っちゃう」と悩みながら話すと、野村は「顔が美しければ良いということじゃないと感じた。僕は、美しくなくても家庭的であれば良いです」とキッパリ。一方、男性に対して求めるものを聞かれた寺島は、「厄介な人は魅力的。結婚する人は適度なお金を持ってる人かな」と打ち明けると、廣木監督に「それってレベル高い。普通の人じゃ無いよね」と突っ込まれていた。
また、ドラマの制作発表記者会見と共に、優れたシナリオ作品を表彰する第6回『WOWOWシナリオ大賞』の授賞式も行われ、選考委員長で映画監督の崔洋一が講評した。大賞に輝いた香坂隆史さんの『愛の告発』は、2013年度内にWOWOWでドラマ化予定。