2012年の秋、化粧品会社のポーラが実施して話題になった「美肌県グランプリ」。「全国の女性の肌データから日本一の美肌県を決める」この大会で、栄えあるグランプリに輝いたのは島根県だった。2010年に行われた国勢調査では人口約は72万人で、47都道府県中2番目に人が少ない県なのに、不思議に美人が多いと、今、密(ひそ)かにうわさになっている。
美しい肌に欠かせない要素を総なめした県
美人の定義にはいろいろあるだろう。また、それぞれの好みによっても異なるはず。だが、素肌の美しさが重要だということには、多くの人が共感するのではないだろうか。島根県に美人が多いと言われるのも、白く美しい肌にあるのだろう。
ポーラのwebサイトを見ると、島根女性の肌は、「シミができにくい県」全国3位、「シワができにくい県」全国1位、「肌にうるおいがある県」全国2位、「角層細胞が美しい県」全国2位にランクインしている。確かに、どれも美しい肌に欠かせない要素だ。
島根県出身の芸能人には確かに美人が多い。最も有名なのは、出雲市出身の女優・江角マキコだろう。また、あまり知られていないが、女優・田中美佐子は日本海に浮かぶ隠岐(おき)の出身である。その他、歌手の竹内まりあも出雲で生まれ育っている。このラインナップからも、島根県に美人が多い説にうなずいていただけるのではないだろうか。
紫外線量が少ないことも、美肌率の高さに関係
島根県広聴広報課広報報道グループの岡本さんは、「山陰地方は、全国で6番目に日照時間が短いと言われています。そのため、年間を通して紫外線の影響が少ないので、シミやシワができにくいのでしょうか」と説明する。
また、「松江市や出雲市は宍道湖(しんじこ)に面していますから、空気中の湿度が高いので肌が潤っているのではないかと言われています」とも。太陽で肌が焼けることが少なく、また高い湿度によって肌が潤うのだから、美肌になるのは当然か。
島根県出身の50代の女性に尋ねたところ、「私の周囲の人も肌がきれいなせいか、実年齢より若く見える人が多いですね。でも、特別なお手入れはしていないようで、自然と白い肌を保てているように思います」とのこと。
また、岡本さんは、「かつて出雲市には、“日本で2番目に美人が多い通り”がありました。もっとも、本当に美人が多かったかについて真偽のほどは定かではないですが(笑)」と言う。しかし、出雲出身の江角マキコが化粧品のモデルを務めていたことからも、何となく納得できる気がする。
“日本三大美人の湯”のひとつがある!
ところで、日本にはいろいろな“三大○○”があるが、そのひとつに“日本三大美人の湯”があるのをご存じだろうか。諸説あるが、役の行者が発見したと伝わる和歌山県の「龍神温泉」、色白美人が多かったと言われる群馬県の「川中温泉」、そして出雲神話にまつわる島根県の「湯の川温泉」をその3つにカウントすることが多い。
ちなみに、どの温泉を三大とするかは諸説あるため「美人の湯」の定義ははっきりと決まっていないが、肌を整える成分を多く配合していることがひとつの理由のようだ。「低アルカリ性でナトリウムイオン、カルシウムイオンを含むこと」などの具体的な条件ではかる場合もある模様。
「湯の川温泉は、大国主命(おおくにぬしのみこと)と八上姫(やかみひめ)が結ばれる『八上姫神話』の中で、八上姫が宍道湖上から発見したと伝えられています。島根県出雲空港から車で5分ほどの場所にある、三方を山で囲まれた閑静な地に湧く源泉掛け流しの温泉ですよ」と岡本さんは説明する。
湯の川温泉は、ナトリウム・カルシウム・硫酸塩・塩化物泉他が多く含まれているため、ゆっくりとつかって肌を柔らかくすれば、あなたもたちまち美人になれるかも!?
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しまね観光ナビ