高性能かつ小型な液晶ペンタブレット「Cintiq 13HD」がワコムより発表された。同製品は、厚さわずか14mm、重さ1.2kgと従来の液晶ペンタブレットよりも大幅な省スペース化・軽量化を実現している。今回は、普段ペンタブレット「Intuos5」を愛用している筆者が同製品の全貌をどこよりも早くレポートしていく。
見た目をチェック
まずは皆さんにオールブラックのデザインに身を包んだ「Cintiq 13HD」をお見せしよう。
箱から取り出し、何よりも驚いたのはその薄さだ。厚みはわずか14mm、これは同社のペンタブレット「Intuos」や「BAMBOO」シリーズと同等の薄さである。サイズは375mm×248mmで「Intuos5」のMediumサイズとほぼ同じだ。せっかくなので筆者が日頃使用しているIntuos5を持ち出して比較してみた。隣に並べて置いてみると、むしろCintiq 13HDの方がわずかに小さいくらいである。
一見、どちらがCintiqか見間違えるほど、Intuos5サイズのボディだ。「置く場所がない」という理由で今までCintiqの導入を断念してきたユーザーにとって、Intuos5と同じ作業スペースの広さで導入できるというのは嬉しい驚きだ。
専用スタンド
箱に同梱されているシルバーの薄い板。これは着脱可能なスタンドだ。液晶ペンタブレットのスタンドは、角度調整により手元の描きやすさや画面の見やすさを決定づける重要なパーツである。スタンドの裏面にはラバー素材の突起部分があり、本体背面に差し込んで使用する。未使用時はフラットに装着することが可能だ。本体にセットにしても厚みは気にならず、携帯のしやすさを重視したデザインになっている。
使用時には、スタンドを開いて足をセットする。3つの長さの足があり、使用しやすい22°、35°、50°の3つの角度に傾きを調整することができる仕組みだ。スタンドの両端は黒いラバーの滑り止めでカバーされているので、デスクにしっかりと固定でき安定して作業ができる。
プロペン
次にセットのペンを見てみよう。Cintiq 13HDには、スリムなペンケースに入った新デザインの「プロペン」が付属している。これは、Intuos5とCintiqの現行モデル(22HD、24HD、24HD touch)でも利用が可能なもので、高精度・高分解能・高速読取とタブレットペン最上位クラスの機能を搭載している。マットブラックのスタイリッシュな専用ペンケースを開くと、ペン本体と替芯、ペン先端に付けられるカラーリングが収められている。ペンケース付きというところからも、液晶タブレットの持ち運びを意識して同製品がデザインされていることを感じさせる。
ペンボディは、中央までがラバーグリップで包まれ、長時間握っていても疲れにくい設計。ホールドすると、日頃使用しているIntuos5に付属するペンと太さや握り心地はほぼ変わらないと感じた。使い慣れているペンと同じ握り心地というのは重要なポイントである。また、サイドにはワコムのペンタブレットユーザーならお馴染みのサイドスイッチがついており、人差し指でのコマンド入力ができるようになっている。