東京電力は18日、同日午後6時57分頃、福島第一原子力発電所免震重要棟において、電源が瞬時停止する事象が発生したと発表した。

状況を確認したところ、福島第一原子力発電所内の一部の電源設備が停止。同日午後9時38分現在の確認状況では、以下の設備が停止。

  • 水処理装置 セシウム吸着装置(キュリオン)

  • 1号機 使用済燃料プール代替冷却設備(※)(二次系)

  • 3号機 使用済燃料プール代替冷却設備(一・二次系)

  • 4号機 使用済燃料プール代替冷却設備(一・二次系)

東京電力では、使用済燃料プールの温度上昇にはある程度時間がかかるため、ただちに 同社が定めた管理目標値(65℃)に達するものではないとしている。

※1号機使用済燃料プール代替冷却設備の一次系については、同系統のポンプ保護のため午後9時10分、手動にて停止

東京電力の19日の発表によると、その後、状況を確認したところ、以下の設備が停止。

  • 共用プール冷却浄化系

  • 窒素供給装置(窒素ガス分離装置B)(※)

※電源の健全性が確認できたことから、3月19日午前3時に起動、同日午前3時10分に窒素供給を開始。なお、同設備の停止中は他の窒素供給装置(窒素ガス分離装置A)も稼働していたため、窒素封入は継続している

東京電力では、停止した使用済燃料プールや共用プールの温度上昇にはある程度時間がかかるため、同社が定めた管理目標値(65℃)に達するまでの時間は以下の通りとしている。

温度上昇率 プール水温度 65℃到達までの時間
1号機 0.076℃/h(3/18) 16.0℃(3/18 16:00) 約645時間(26.86日)
3号機 0.146℃/h(3/18) 13.7℃(3/18 16:00) 約351時間(14.6日)
4号機 0.368℃/h(3/18) 25.0℃(3/18 16:00) 約108.7時間(4.52日)
共用プール 0.226℃/h(3/18) 25.2℃(3/18 16:00) 約176時間(7.34日)