日本語の文章で用いられる漢字は約2千。一般の社会生活で表記に用いる漢字のめやすとされる「常用漢字表」には、2,136の漢字と、音/訓あわせて4,388の読みが示されている。2013年3月現在では、文化審議会の答申を受け2010年に内閣告示されたものが最新版だ。
しかし、常用漢字表に掲載されている漢字すべてを完全に読み書きできる人は、それほど多くない。漢字能力検定2級のレベルは「すべての常用漢字を理解し文章の中で適切に使える」とされているが、高校3年生の合格率が例年2割以下という事実を踏まえると、読めない/書けない漢字は誰にでもある、と言って差し支えないだろう。
読みがわからない言葉に出会った場合、国語辞書などで調べることになるが、偏や旁に分解したり、画数を調べたりなどの手間がかかる。それを助けてくれるかもしれない存在が、iOSの「ユーザ辞書」だ。
使い方はかんたん。読みを知りたい漢字をタップして範囲指定した状態(文字が反転表示)にしてから、現れたメニューで「ユーザ辞書...」をタップすればOK。ユーザ辞書の登録画面が表れ、そこに範囲指定した漢字とその読みが表示されれば目的達成だ。対象は日本語入力機能で変換可能な言葉に限定されるため、すべての言葉の読みを調べられるわけではないが、試す価値はあるし読みがわからないまま放置するよりいいだろう。