続いて、「ユーザーがスクロールして欲しいか、動画の再生を中断して欲しいかを、電話が理解したとしたら、それは便利だろう」とShin氏。この”タッチレスインタフェース”の実現を目指した機能として、「Smart Scroll/Pause」「Air View」を紹介した。

タッチレスインタフェースを目指し、視線を検知するSmart Scroll/Pause機能を搭載。さらにGALAXY Noteシリーズではペンを使っていたAir View機能を、指でも利用できるようにした

さらに GALAXY S4では、「世界中の友人と言語の障害なしで会話できる」ことを目指した「S Translator」、複数の人とメディアを共有する「Goup Play」、健康を管理する「S Health」、ビジネスとプライベートで2つのスマートフォンを使い分ける必要がなくなる「Samsung Knox」、撮影した動画像などのメディアファイルを、シームレスにホームサーバーに保存したり、複数の端末で共有できる「Samsung HomeSync」といった機能が利用できるという。

Google翻訳やはなして翻訳のように、話した言葉を翻訳する「S Translator」

お互いに接続した端末同士で、同じ音楽を聴いたりできる「Goup Play」

さまざまなセンサーなどを活用し、日々の健康管理ができる「S Health」

私用と仕事を使い分けられる「Samsung Knox」

ホームサーバーを活用し、複数デバイス、複数ユーザーで共有できる「Samsung HomeSync」

Shin氏は、「これらの機能は、実際の生活を観察して、注目したことで生まれた」と語る。こうした新機能によって、「人々の日々の生活を改善する」ことを目指したという。「人生は旅。その旅のお供にしたいと思えるデバイス、Life companion」が、GALAXY S4だと、Shin氏は強調する。

Life companionを目指すGALAXY S4

Shin氏は、ハードウェアスペックにはひと言も触れておらず、「生活を豊かに、シンプルにする」機能を強くアピール。ソフトウェアやサービスを組み合わせた「Life companion」としての位置づけを強調する。ハードウェア的にも、ソフトウェア的にも目新しい機能はあまりないが、それを組み合わせ、「常に持ち歩くスマートフォン」として1台にまとめ上げたことで、「生活に欠かせない」を超えて、「生活をより良くする」ツールを目指したのがGALAXY S4ということだ。

今回Samsungは、OSにもとらわれない世界観を構築していた。音声翻訳のS Translatorを始め、独自のサービスを盛り込むことで、OSを超えた横方向の、プラットフォーマーへの展開も考えられる発表だったと言えるだろう。

GALAXY S4は、世界155カ国327事業者から発売。4月末から順次販売が開始される。3G版と4G LTE版があり、一般的なFDD LTEに加え、中国などのTD-LTEもサポートする。Shin氏は、「我々は全ての周波数と標準をサポートすることで、世界中のLTEネットワークをカバーする」と強調。GALAXY S4を使うことで、世界でローミングすることができると話す。