例えば、最初のシチュエーションは子供のダンスの発表会。主役は子供、家族の中でカメラを持っている父親の写真が少なくなってしまうが、GALAXY S 4は2つのカメラを同時に機能させられる (Dual Camera)。子供と母親を写した写真に、撮影している父親が自分も入れられるのだ。連射性能も高く、「Drama Shot」という撮影モードはダンスのようなアクションをコマ撮り写真のように仕上げてくれる。「Eraser」を使えば、写真に写ってしまった不要なオブジェクト(例: 通行人)を簡単な操作で消せる。
Dual Cameraなら、子供とお母さんの写真に撮影しているお父さんの写し込める |
舞台でブロードウエイの俳優がスマートフォンを使うシチュエーションを演じながら、GALAXY S 4の機能を紹介。画像の「Sound & Shot」は写真とともに音声を録音する機能。思い出を音声メモ付きで残せる |
旅行のシチュエーションでは、テキストtoスピーチ、スピーチtoテキストで日本語を含む9言語の通訳を行ってくれる「S-Translator」で言葉が通じない国でのトラブルを解決してみせた。女子会のシチュエーションでは、画面から指を離したままで行える操作を紹介した。メイク中だったり、料理などで手が濡れていたり、爪が長かったりと、様々な理由で女性にとってタッチスクリーンは必ずしも使いやすいものではない。GALAXY S 4は、画面上で指をホバリングさせるだけでEメールのメッセージなどのアイテムのプレビューが現れ (Air View)、音楽再生の進む/戻るやスクロールなどは端末上で手を動かすだけで操作可能 (Air Gesture)。またスクリーンを見るユーザーの顔や手首の動きから判断して自動的にスクロールしてくれる (Smart Scroll)。
搭載するAndroidプラットフォームは、現時点で最新のAndroid 4.2.2 (Jelly Bean)である。しかし最新のハードウエアと最新のAndroidの組み合わせだけでは、Samsungがアピールした「全く新しく、アップグレードされたユーザー体験」は実現しない。GALAXY S 4をユーザーにとって快適なスマートフォンにしているのは、同社のソフトウエアとサービスである。発表会では、その説明に多くの時間を費やした。「Android陣営を牽引する端末メーカー」ではない、Samsungが「スマートフォン市場をリードする端末メーカー」であることを印象づけるイベントだった。