3日目の課題「お風呂場で仕事する」
3日目は、仕事が数件残っていたので、メールを中心に文字入力を風呂場で試してみた。メールの受信や閲覧については快適で、文字入力についても、湯を張った状態で、水滴が周囲に飛ぶような状況でなけれは問題ない。ただし、シャワーを使用する際は、水滴で液晶が反応するため、意図しない文字入力が行われる場合があるので気を付けたい。
ちなみに、今回はタブレットだったので問題なかったものの、一度スマートフォンを風呂場に持ち込んだ時は、浴槽の近くに置いていたスマートフォンが、跳ねた水滴でいつの間にか勝手に電話をかけていたことがあった。
実際に風呂場で仕事をする機会はほとんどないと思われるが、通信機能がオンでメール受信の通知が来たらつい見てしまうこともあるだろう。水滴により勝手にメールを送信される事態は考えにくいものの、メール返信時の文字入力中は、水滴および濡れた手で触ったことによる誤入力が何度かあった。使用後は速やかにメールアプリを終了するのが望ましい。
風呂タブの満足度は本当に高かった
3日間通して使ってみたが、「もし防水タブレットがあったらお風呂でしてみたい事」が基本的に全て叶ってしまったので、冒頭でも書いたように、個人的な満足度は非常に高い。なるほど筆者の知人が口を揃えて「防水は正義」と言うのも頷ける。もちろん実際の使用では、細かい部分でメリット、デメリットがあった。その面についての所感を説明したい。
まずはハードウェアで、実使用領域が24.5GBであったことが少々残念だ。ただ本機はmicroSDカードスロットを搭載している。Androidと違いソフトウェアを必ずしも本体ストレージに内蔵せずとも良いので、容量は工夫次第で何とかなりそうだ。
また、Windows 8で細かい操作になると、タップでは押しにくい場合があった。例えばWindows Media Playerでの音楽再生操作に限っても、曲の変更やプレイリストの選択などになると、Windows Media Playerの細かい楽曲リストから1つを選んでタップする必要がある。通常ならばもちろん拡大縮小操作もできるのだが、濡れた手で操作すると反応がずれることもあり、細かい操作がしにくい。指よりで簡単に操作できる、オリジナルの風呂用UIのモードが欲しくなった。
ほか、特に大きなメリットとしてバッテリ駆動時間を挙げたい。本機の規格値では、動画再生時で10.5時間の駆動時間となっている。用途にもよるが、フル充電で入浴した場合、バッテリが切れる心配はまずないだろう。
1日目、音楽を聞いた場合では、フル充電で1時間入浴し、上がってみるとバッテリ残値が70%だった。2日目、動画を再生したときは、1時間半の入浴でバッテリ残値が50%程度だった。いずれも輝度は100%、Wi-Fiオンの状況で、ヘビーに使ってこの値なので、風呂タブ使用において映画1本の再生くらいでは、バッテリの心配はないと思われる。
最後に。1日目、2日目と気を付けていたが、3日目になって気が抜けたのかとうとう湯船に落としてしまった。ユニットバスの辛いところで、バスタブの縁が狭く、安定してタブレットを置くにはもちろん適していない。慌てて拾い上げたところ本体は問題なく使えていた。
なお、風呂場における「ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J」の使用について、富士通に問い合わせてみた。結果、本機の使用説明書で"湯船やお湯につける使い方"は禁止されているため、落とした場合は動作保証外となるとのこと。浴室内での使用自体は可能だが、温度や湿度などにも規定があるという。注意しながら、快適な"風呂タブ"ライフを送りたいところだ。
ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J | |
Intel Atom Z2760(1.5GHz) | |
2GB | |
64GB SSD | |
なし | |
Intel Graphics Media Accelerator | |
10.1型ワイド(1,366×768ドット) | |
外側:約800万画素/内側:200万画素 | |
IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | |
microUSB、3.5mmミニステレオジャック、microSD/microSDHCメモリカードスロット | |
約W264.4×D169.4×H9.9mm/約574g | |
Windows 8 32bit | |
99,800円(Office搭載)/84,800円(Office非搭載) |