レノボ・ジャパンは12日、日本国内におけるゲーミングPC市場への参入を発表した。第1弾として、カプコンが販売を予定するPC版「BIOHAZARD 6」および、エレクトロニック・アーツが販売する都市開発SLG「シムシティ」の推奨PCとなるデスクトップPC「Erazer X700」を発売する。3月15日より販売を開始。店頭予想価格は170,000円前後。

Erazer X700

レノボ・ジャパン 執行役員専務 大岩憲三氏

レノボ・ジャパン 執行役員専務 大岩憲三氏は、「レノボでは"攻め"と"守り"という戦略を継続している中、コンシューマ市場では"攻め"として、ここ最近ではUltrabookや『IdeaPad Yoga 13』といった新しいコンセプトの製品など、付加価値を高めた製品を展開している。そうした取り組みの一環として『Erazer X700』を展開する」とゲーミング市場参入に対する背景を説明する。

「Erazer X700」は、2011年8月にレノボが買収したドイツの電機メーカー「Medion」が開発したゲーミングPCで、ヨーロッパと中国ではすでに販売している。日本市場への参入に当たって、内蔵ソフトウェアのローカライズに加えて、本体の仕様そのものを日本向けに見直したという。

製品のポジショニング。セパレートタイプのデスクトップPCにおけるハイエンドポジジョンに位置づけられる

ドイツ「Medion」が開発するゲーミングPCを日本向けにカスタマイズしている

中世騎士の甲冑をイメージした筐体にブルーLEDを搭載する。本体上部に配置されたボタンを押すだけでオーバークロックが可能な「ワンキーオーバークロック」を搭載。都度BIOSを立ち上げなくても、オーバークロックの設定が行える。レノボ・ジャパンによると、本ソフトウェア内で可能な範囲でのオーバークロックによる機器の故障については、保証の対象となるとしている。

中世騎士の甲冑をイメージした筐体にブルーLEDを搭載

「ワンキーオーバークロック」の起動ボタン。これをONにすると専用のオーバークロック設定ソフトウェアが立ち上がり、設定完了後、再起動するとオーバークロックが適用される

フロントパネルを開くとドライブにアクセス可能

本体内部はツールレス仕様で、工具を使わず筐体などの開閉が可能なほか、内蔵ケーブルを束ねてまとめておくことができるケーブルダクトを備え、メンテナンス性を高めてた。

筐体はツールレス仕様

CPUの冷却には水冷ユニットを採用

主な仕様は、CPUがIntel Core i7-3820(3.6GHz)、チップセットがIntel X79 Express、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 660 2GB、メモリがPC3-12800 8GB(4GB×2)、ストレージが1TB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、OSがWindows 8 64bit。家電量販店やレノボ・ジャパンの直販サイトを通じて販売を行う、CTOによるカスタマイズには対応しない。

主なインタフェースは、USB 3.0×3、USB 2.0×7、DVI×2、HDMI×1、DisplayPort×1、Gigabit Ethernet対応有線LAN、29in1 カードリーダ、光デジタル出力、マイク入力、ライン入力、ライン出力など。本体サイズはW210×D475×H455mm。重量は約18.5kg。

発売に合わせてキャンペーンを実施

レノボ・ジャパンでは、「Erazer X700」の発売を記念したキャンペーンを実施する。「Erazer X700」を購入し、キャンペーンの特設サイトから応募したユーザー先着100名にPC版「BIOHAZARD 6」と外付けの1TB HDDをプレゼントする。

レノボ・ジャパンによるとゲーミングユーザは、マウスやキーボードは自分の気に入ったものを使う傾向が高いとして、マウスやキーボードは付属しない。周辺機器メーカーやゲーミングアイテムを取り扱うメーカーの製品も展示された