日本労働組合総連合会(連合)は6日、「理想の日本像に関する意識調査2013」の結果を発表した。同調査は、1月16日~21日の期間にモバイルリサーチにて行われ、15歳~59歳の男女3,000名から有効回答を得た。

まず、「理想とする社会」のイメージを尋ねたところ、同意率(「非常にあてはまる」と「ややあてはまる」の合計)が最も多かったのは「犯罪が少ない社会」で72.5%。次いで、「子どもの将来に希望が持てる社会」が66.9%、「自殺者の少ない社会」が62.0%となった。

格差社会に関連した同意率を見ると、「所得による教育格差のない社会」が62.6%、「男女の格差のない社会」が61.2%、「地域格差のない社会(都市と地方)」が53.5%となった。

生活や将来に不安を感じるか聞いたところ、"現在の生活"に対しては、8割近い78.9%が「不安を感じる」と回答(「非常に感じる」と「やや感じる」の計、以下同)。"自分の将来"に対しては、86.8%が不安を感じると答えた。また、"将来の社会"に対しても、9割近い88.2%が不安を感じていることがわかった。

自身を不安にさせているものを質問すると、全体では「老後の生活」がトップで62.7%。以下、「収入」が60.9%、「生活費や家計のやりくり」が55.5%と続いた。年代別に見た場合、10代では「入学試験などを含む各種試験やテスト」が58.9%で最も多く、次いで「新卒の就職率」が44.4%、「地震」が42.7%となった。一方、50代では「老後の生活」が83.7%で最多となり、次に「身体の衰え、老化、持病」が66.8%、「収入」が65.0%と続いた。

《10代》自身を不安させているもの(出典:連合Webサイト)

また、2010年に実施した前回調査と比べたところ、「税金の不安」と答えた割合は前回39.6%、今回51.8%となり、「不安」と答えた人の増加率が最も高くなっていた。

現在の社会に対しては、85.1%が「不満を感じる」と回答。自分の健康に対する不安に対しては、65.3%が「不安を感じる」と答えた。

東日本大震災からの復興・再生の遅れに「憤りを感じる」人は70.7%、福島第一原子力発電所事故被災地の放射線物質の除染の遅れに「憤りを感じる」人は73.0%。政治に「憤りを感じる」人は80.9%となった。

3年後の日本について、今より「良くなっている」と答えたのは4人に1人となる25.9%(「非常に良くなっている」と「やや良くなっている」の計)で、男性よりも女性の方が悲観的だった(男性32.0%、女性19.8%)。

このほか、理想とする社会像が描かれた漫画・アニメを聞くと、1位「サザエさん」13.6%、2位「ドラえもん」6.6%、3位「ONE PIECE」4.4%となった。