Microsoftは3月4日(米国時間)から、同社従業員と同社研究所であるMicrosoft Researchとの結び付き強化を目的とした社内イベント「TechFest」を今年度版となる「TechFest 2013」を開催した。同イベントはMicrosoft Researchがこれまで研究してきた結果を社内外にアピールし、IT市場におけるアドバンテージを握る狙いもある。

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キーノートでは、Microsoftの副社長兼同研究所の統括責任者であるRichard Rashid(リチャード・ラシッド)氏が講演を行った。同氏は「ビッグデータやデバイス、サービスがより賢い技術へシフトすべき時代だ」と説明し、Microsoft ResearchにおけるNUI(ナチュラルユーザーインターフェース)やビッグデータに対する研究を集中的に行っているという。

基調講演で過去の研究プロジェクトの成果や最新の研究プロジェクトを説明するRichard Rashid(リチャード・ラシッド)氏

各研究所スタッフによるプロジェクト発表では、インタラクティブなホワイトボードシステムを利用して、直感的なプレゼンテーションを実現可能にする「SketchInsight(スケッチインサイト)」。ミニブログなど始めとするネット上のデータを分析し、ウイルスのように拡散していく情報伝達の仕組みを分析する「ViralSearch(バイラルサーチ)」など数多くのプロジェクトが発表された。

「自動的にグラフや図を挿入するプレゼンテーションツールの進化形」と「SketchInsight」の概要を説明するBongshin Lee(ボンシン・リー)氏

コンテンツがウイルスのように拡散していく構造を分析する「ViralSearch(バイラルサーチ)」。説明はプロジェクトチームメンバーであるJack Hofman(ジャック・ホフマン)氏

この他にも、数十万人もの人間関係を探索するために、3次元ハードウェアアクセラレーションを使用するWebベースの可視化システム「SandDance(サンドダンス)」など興味深いプロジェクトは多い。興味がある方は公式サイトのビデオコーナーで、その内容を確認してほしい。より詳しい内容は後日レポートする。