ThermaltakeのゲーミングブランドであるTt eSPORTSは、CeBIT 2013の開幕にあわせ記者発表会を開催し、BMW Group DesignworksUSAとのコラボレーション第3弾(Level 10 GTを含めると第4弾)となる「Level 10 M Headset」を発表した。同社は、このゲーミングヘッドセットを今年6月に市場投入する考えで、北米における市場想定価格は149ドル前後となる見通しだ。

CeBIT 2013の開幕にあわせ公開されたTt eSPORTSのLevel 10 M Headset

Level 10 M Headsetのエンジニアリングサンプル

今回の発表会では、BMW Group DesignworksUSAのミュンヘンオフィスで、同製品のデザインを担当したSonja Schiefer氏(Director of Design)みずからが、デザインのコンセプトなどを説明。これまで同社が手がけてきたLevel 10シリーズとのデザインの共通性を持たせつつも、使い心地のよさを追究したデザインを目指しててきたと、共同開発の経緯が説明された。

Schiefer氏によれば、BMW Group DesignworksUSAは、このプロジェクトに3つのデザイン案を提供、とくに「ゲームトーナメントを闘うプロゲーマーや、コアなゲーマーたちにとって、"ヘッドセットは身体の一部"とも言える欠かせないアイテムであり、装着感や音質などにもこだわる必要がある」ということを念頭に、40mmドライバをヘッドセットに内蔵しても十分な剛性が保てるアルミをベースに、ジェット機が音速を超えたときに生じる目に見える衝撃波「ソニック・ウェーブ」の形状を取り入れるなど、ほかにはない個性的なデザインを採用する。マイクはこのソニック・ウェーブ形状のハウジング部に格納できるとともに、さまざまな顔の形や好みに合わせてマイクの位置を決めやすいような形状を追究したのだと言う。これにより、「Level 10 M Headsetでは、長時間のゲームプレイでも疲れにくいつけ心地のよさと、優れたサウンド品質を両立した」と、Schiefer氏はアピールする。

Thermaltake全体のビジネスを統括するPeter Pan氏(General Manager)は、同製品がまだ開発段階であることを理由に、詳細なスペックはあきらかにしなかったが、その特徴として、前述の40mmドライバの採用による高音質の実現のほかにも、

  • USBインターフェースケーブルの着脱をサポート
  • USBケーブルを左右どちら側に装着できるようにしている
  • 大音響のゲームトーナメント会場でも有効なノイズキャンセル機能のサポート
  • 操作性の高いコントロールユニット

などを挙げている。また、ヘッドホンのハウジング部にはLevel 10 M Mouseと共通するハニカム状の穴がいくつか空けられており、デザインを見る限り、LEDライトの光がこの孔を通して見えるようになると思われる。なお、製品の詳細スペックなどは、今年夏のCOMPUTEX TAIPEIにあわせて公開される見通しだ。

Level 10 M Headsetのデザインコンセプトを説明するBMW Group DesignworksUSAのミュンヘンオフィスのSonja Schiefer氏

Level 10 M Headsetのデザインにあたって、従来のLevel 10シリーズのデザイン哲学を継承しつつ、BMWデザインらしさも織り込むなど、さまざまな課題があったと説明

ほかのLevel 10シリーズと利用するときも違和感がないデザインを追究

Level 10 M Headsetのデザイン案は、最終的にこの3つに絞られ、左の"Equalizer”をベースにすることが決まった

ソニックウェーブの形にインスパイアされたハウジング形状や、Level 10 M Mouseと共通するハニカム状の孔を設けるなど、同製品のデザインコンセプトを説明

マイクユニットはハウジングに収納できるようになっており、縦方向だけでなく、横方向にもマイクが動けるようにすることで、さまざまな顔の形や大きさ、または個人個人の好みにあわせたマイクポジションを取れるようにする

エンジニアリングサンプル水平方向と縦方向の可動を実現することで、好みのマイクポジションを取りやすくしている

Level 10 M Headsetを紹介するPeter Pan氏

左右どちらのハウジング部にもUSBインターフェースケーブルを接続できるようにコネクタが設けられている

Level 10 M Headsetのカラーバリエーション2色