20日より大阪・なんばグランド花月で上演される『吉本百年物語』の3月公演「百年感謝 これからもよろしく」(~4月7日)の製作発表会見が5日、大阪市内で行われ、出演者の間寛平、フルーツポンチ亘、メッセンジャー黒田、河内家菊水丸らが出席した。
吉本興業の100周年を記念し、昨年4月から1年間、月替わりの芝居で同社の歴史を綴ってきた『吉本百年物語』の最終公演。吉本興業を礎を築きあげた元会長・林正之助が波瀾万丈の人生の中で体験した不思議なエピソードを、歌やダンスを盛り込みながらファンタジックに描く。また、陣内智則、チュートリアル、ブラックマヨネーズら人気芸人が日替わりゲストで登場し、フィナーレを盛り上げる。
寛平は、正之助が少年時代に出会う"笑いの神様"猿田彦大神を演じる。あやしげな僧侶の扮装で現れ、「(神様が)降りてるでしょ?」と笑わせた寛平は、公演の稽古中も隙あらばボケようとしていることを共演者に暴露され、照れ笑い。だが、2月公演に出演したシンガーソングラーターの長男・間慎太郎から「マジメにやりや」と釘を刺されているらしく、本番は「ギャグはほとんどなしで、マジメにやります」と宣言。「芸能生活44年やってきて、今まで見たことのないような、アッと驚く芝居をさせていただきます!」とぶち上げていた。
黒田は戦前から戦後にかけ、艶っぽい都々逸で人気を博した漫談師・柳家三亀松役。「台本を読んだら、また牢屋に入れられる役で……」と自虐ネタで笑わせ、「子どもから大人まで楽しめるファンタジー」と作品の魅力をアピール。「三亀松さんは女性にすごくモテた、色気のある人だったと聞いている。僕も私生活でモテたらいいなと(笑)」と切なる願いを語っていた。
青年期の昭之助を演じる亘は「関東出身なので、関西弁のセリフが不安。僕的には、できれば『なんでやねん』のひと言で乗り切れればと思ってます(笑)」とコメント。伝統河内音頭継承者の菊水丸は、昨年12月の甲状腺乳頭がん摘出手術後、この公演が本格復帰の舞台となる。「歌ってみて、声が戻ったという手応えがある。ラストの公演の幕じめ音頭を、張り切って務めさせていただきます」と意気込んでいた。