新視聴ソフト「Qosmio AV Center」をチェック!!
同社のテレビ機能搭載PCは、2012年夏モデルまで、視聴に「Qosmio AV Center」というアプリケーションを使用していた。だが、この春モデルからは「dynabook TV Center」を新たに開発。同社のデジタルテレビ「レグザ」をベースにした番組表や色調整機能、今までなかった簡易編集機能などを搭載、従来より多くの機能でテレビを楽しめるようになった。
最大7チャンネル分を1画面内で閲覧できるテレビ番組表や、ジャンル・キーワードから簡単に探せるテレビ番組検索機能、メインとサブのダブルウィンドウで2つの番組内容を同時視聴できる機能などがある。
番組録画時は1.2~24Mbpsの間で6段階から画質を選択でき、画質と録画容量のバランスを考えながら2番組同時録画もOK。ダビング10に対応し、Blu-ray DiscやSDカードへの番組コピーなどが可能なほか、DTCP-IPにも対応しており、タブレットやスマートフォンなど他の機器から録画番組のリモート視聴も行える。
付属する専用リモコンは、ボタンを押してからの反応速度もよく、チャンネル切り替えやボリューム調節、番組表の閲覧なども快適だ。
通常のテレビのリモコンとほぼ同じ機能を備えており、録画操作や録画済み番組の選択、番組検索時の文字入力なども行える。ただし、文字入力が絡む操作はやはりキーボードを使った方がストレスは少ないだろう。
番組表の機能向上に期待
このように多数の機能を備え、視聴、録画、再生のいずれの性能においてもPCとしては不足を感じることはないが、細かな操作性の面で使いにくい部分もある。まず、PCアプリケーションの「dynabook TV Center」と簡易テレビ視聴モードの「今スグTV」とでは、番組表におけるリモコンの基本的な操作性が異なっている。
「dynabook TV Center」では決定ボタンを押すと指定した番組の録画を開始するか、あるいは番組の詳細情報を表示するかなどを選択するメニューが表示されるところ、「今スグTV」はすぐに番組の詳細情報を表示するようになっている。また、リモコンの「戻る」ボタンの扱いも両者でやや異なっており、「dynabook TV Center」では番組表からテレビの視聴画面に戻ることができない。
これらの操作性がいずれも同社デジタルテレビの「レグザ」と異なっているのは違和感を覚える部分だ。例えば本製品では番組表上で番組を選んでチャンネルを切り替えることができないため、数字キーかチャンネル切り替えボタンを使うしかない。直感的に「この番組が見たい」と思ってチャンネルを切り替えられないのはやはり不満が残る。
「今スグTV」での番組表では画面全体の表示解像度が低くぼやけて見えるのも少々気になる部分だ。また、リモコンのボタンの多くがゴム素材になっていて、押した時のクリック感に乏しいところも、好みの分かれるところかもしれない。
「今スグTV」はPC本体から完全に独立しているシステム上、PCアプリケーションの「dynabook TV Center」と連携できず視聴以外の操作は基本的に不可と、しかたのない面もある。そして、「dynabook TV Center」がこのモデルから採用されたばかりの新しいアプリケーションであることを考えれば、今後のバージョンアップでより使い勝手が向上していくことも大いに期待できる。
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