2013年の国内春モデルPCが1月末から2月中旬にかけて発表され、同時期から徐々に発売を開始している。ホームユース向けの一体型デスクトップPCは、大画面とコンパクトさを両立しつつ高性能に磨きをかけるとともに、テレビ機能をうまく融合し、エンターテインメント機器としての完成度をいかに高めるか、という部分が差別化の要素となっているようだ。
東芝が2013年春モデルとして発売するデスクトップPC「dynabook REGZA PC D732」シリーズも、前モデルと同様ホームユースとして必要十分以上のスペックを備えるのはもちろんのこと、テレビ機能のさらなる拡充を図っている。
「レグザ」ブランドの家電テレビでも定評のある同社だけに、新たに採用された統合ソフトウェア「dynabook TV Center」も気になるところ。今回は、外観やテレビ機能を中心に、デスクトップ最上位モデル「dynabook REGZA PC D732/V9H」の注目ポイントをレビューしてみたい。
■主な仕様 [製品名] dynabook REGZA PC D732/V9HR [CPU] Intel Core i7-3630QM(2.40GHz) [チップセット] Mobile Intel HM76 Express [メモリ] PC3-12800 8GB(4GB×2) [ストレージ] 3TB SATA HDD [光学ドライブ] BDXL対応Blu-ray Discドライブ [グラフィックス] Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵) [ディスプレイ] 23型ワイド(1,920×1,080ドット) [テレビ機能] 地上デジタル×1(今スグTV)、地上/BS/110度CSデジタル×2 [OS] Windows 8 64bit [店頭価格] 220,000円前後
高級感あるデザイン、シンプルさも兼ね備える
「dynabook REGZA PC D732/V9H」シリーズのボディカラーはプレシャスブラック、リュクスホワイト、シャイニーレッドの3色を用意しており、今回試用したのは赤が映えるシャイニーレッド。
ベゼルがキャンディー塗装の落ち着いた色合いと質感に仕上げられていて、下部にあるスピーカーグリルも明るさを抑えたワインレッドのような赤で塗装されている。
統一感のある配色で決して派手過ぎないシンプルな見映えだ。置き場所となる部屋の雰囲気やユーザーの性別を問わず取っつきやすいデザインとなっている。
スピーカーグリルは、ディスプレイ面より奥に向かって斜めに切り取られたような角度がついている。本体厚の中でそれなりの面積を占めているものの意外に目立たないため、画面に集中しやすい。台座の支柱部分にはサブウーファーも埋め込まれており、通常のスピーカーと合わせクリアな中高音とキレの良い低音を響かせてくれる。
同梱する周辺機器は、ワイヤレスのキーボードとマウス、テレビリモコン。キーボードとマウスのカラーリングは鏡面加工のブラック。フルサイズのキーボードはかなりコンパクトにまとまっている。マットな表面処理になっているキートップは標準的な大きさで触り心地もよく、ストロークは2.4mmと適度な浅さで打鍵時の感触も良好。電源キー以外の特殊なボタンを一切備えていないシンプルさも特徴だ。
ボリューム調節やアプリケーション起動用ボタンなど、人によっては使いどころの少ない数々の特殊キーを備えるメーカー製PCが多い中、こういった実用性とデザイン性に優れた割り切りの良さは個人的にはうれしいところだ。
次のページ:D4端子や独立テレビチューナー搭載