映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』の初日舞台あいさつが2日、東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶ、染谷将太、井浦新と御法川修監督が出席した。

左から、真木よう子、柴咲コウ、寺島しのぶ

同作は、益田ミリ原作の4コマ漫画「すーちゃん」シリーズを御法川監督が実写化した、3人の女性の日常を描いた作品。恋に臆病で1人で過ごす将来に不安を感じているカフェ店長のすーちゃん(柴咲)、妻子ある男性と先の無い関係を続けるOLのまいちゃん(真木)、在宅WEBデザイナーで母と共に祖母の介護をするさわ子さん(寺島)の3人が、結婚や老後など自分はこのままでいいいのか? という人生の不安と向き合い、人生の選択をしていく――というストーリーで、映画は全国公開中。

主演の柴咲は「自分のバイオリズムとすごく近くて癒されながら撮影出来ました。みなさんの心も癒されたらうれしい」と振り返り、「私も1人暮らししてて結婚もしてないので、妊娠したまいちゃんと会って1人で帰る時の気持ちや、スーパーで1人分の食材を買う時の気持ちはすごく分かる」とすーちゃんに共感した様子。撮影は、昨年の3月から行われ、当時妊娠5ヵ月だった寺島は「ゆったりとした気持ちでセラピーを受けてるみたいな感覚でした。今ままでハードな役ばかりだったので、柔らかい役って何て心が豊かになるんだろうと感じました」と新しい体験に刺激を受けた様子。原作に惚れ込んだという御法川監督は「寂しいという気持ちを切り捨てないで、寂しさに向かい合うきっかけになればうれしい」とアピールした。

また、すーちゃんが恋心を抱くカフェの中田マネージャーを演じた井浦は、役どころについて「高校生の心を持ったおじさん。自分の未熟さを分かってながら越えられないという、1番たちが悪い男」と話して笑いを誘い、すーちゃんに恋するアルバイト店員の千葉を演じた染谷は「柴咲さんは店長気質というか、その場にいるだけで現場がまとまる」と称賛すると、柴咲は「うれしいです。ありがとうございます」とにっこり。悩めるごく普通の女性たちを演じた女優陣だが、女性に生まれて良かった事を聞かれると、寺島は「歌舞伎という男が中心の家なので、男に生まれたかったですね」と話し、真木も「私も男が良かった」と同調。柴咲は「私は生まれ変わったら猫になりたい(笑)」と願望を明かしていた。