俳優の塚本高史、女優の栗山千明、長谷川京子が、WOWOWで5月12日よりスタートする連続ドラマ『配達されたい私たち』(毎週日曜22:00~)に出演することが1日、明らかになった。

ドラマ『配達されたい私たち』

同ドラマは、大ヒット映画『私をスキーに連れてって』(1987年)、『僕らはみんな生きている』(1993年)の脚本家・一色伸幸氏が、自身のうつ病克服経験をもとに描いた、出会いと別れ、再生をテーマにした異色のヒューマンコメディー。演出は、古厩智之、小林聖太郎が担当する。

32歳の澤野始(塚本高史)は、うつ病を患い仕事を失くし、妻・正美(長谷川京子)との関係もきしみ始め、6歳の息子ともうまくいっていない。ある日、自殺しようとして訪れた元映画館の廃墟で、7年前に捨てられた7通の手紙を拾う。澤野は人生のカウントダウンとしてその手紙を配達することに。最初に、理容店を営む有(栗山千明)に手紙を渡すのだが……というストーリー。

すでに撮影は終了しており、塚本は「二枚目でも三枚目でもない役はははじめてでした。もちろんフラストレーションがたまることはあったし、間逆の芝居がしたい、もっと腹から声だしたいな、と思うこともありましたが、なかなか経験できない役をやらせていただいたと感じています」と達成感を感じているようで、「共感されないネガティブな発言、行動を続ける主人公に対して、毎回、有が視聴者代表として感情を爆発させて僕にぶつかるシーンがあるのですが、そこは視聴者の人も有と一緒にガッツボーツしてくれればいいですね」とドラマも見どころを語っている。

また、塚本とは何度も共演経験があるという栗山は「リアルに見せる部分とドラマとして楽しませるという両方の面を演じなくてはならないと思うのですが、塚本さんの演技がハマっていてすごいと思いました。私自身、うつ病の方とお会いしたことがないので、澤野さんが初見みたいな感じです。普通の人は絶対に発しないような言葉を発したりなど、色んなビックリとイライラを私に与えてくれたな、と思います」と印象を語った。

通常のドラマとは違い、主人公が視聴者にネガティブな印象を抱かせる設定になっているのが同ドラマの特徴。塚本は「映画のような空気感があって、媚びてない作品です」とし、「こんなに見ていて『嫌なヤツだな』と思うような主人公はあまりないんじゃないかと思います。でも見ている方も有と同じで、見ているうちにだんだんと憎たらしいんだけどなんだかんだ放っておけなくなるんじゃないでしょうか。主人公=元気で凄く憧れられる人、というような通常のドラマとは真逆をいく作品なので、そこが新しくて面白いと思います」とアピールしている。