「NMEアワード2013」で最多2部門を受賞したザ・ローリング・ストーンズ (C)BANG Media International

英ロック・バンドのザ・ローリング・ストーンズと、英シンガーソングライターのフローレンス・ウェルチが、先月27日にロンドン開催された「NMEアワード2013」で最多2部門を獲得した。

ストーンズは今回、ベスト・ライブ・バンド、さらにドキュメンタリー映画『クロスファイア・ハリケーン』でベスト・ミュージック・フィルムと最多2部門での受賞となり、妻のサリー・ハンフリーズと共に授賞式に出席したギタリストのロニー・ウッドは、ザ・スミスのジョニー・マーと共に『ハウ・スーン・イズ・ナウ?』の限定パフォーマンスを披露していて、今回の名誉ある受賞に感謝の言葉を捧げている。「ありがとう。ミック、キース、チャーリーの3人は緊張しすぎて楽屋から出てこれなかったから俺が出てきたんだ。やれやれだよ。でも本当にありがとう。この授賞式はいいショーだよ」

一方のフローレンスも2年連続でベスト・ソロ・アーティストに輝いたほか、カルヴィン・ハリスとのコラボ曲「スウィート・ナッシング」でベスト・ダンスフロア・アンセムも手にしている。受賞にびっくりしたというフローレンスはファンに対して「本当にありがとう。本当にすごいわ。またこの賞を受賞するとは思ってもなかったの。私のバンド全員とNMEにも感謝したいです。素晴らしい夜だわ」と語っていた。

今回のNMEアワードのオープニング・アクトとして登場し、「ザ・キャプテン」と「ヴィクトリー・オーヴァー・ザ・サン」を披露したビッフィ・クライロは、特別賞となるティーンエイジ・キャンサー・トラスト・アウトスタンディング・コントリビューション・トゥ・ミュージック賞を受賞し、「ミラー・キッサーズ」を披露したザ・クリブスなどの強豪を抑えて、ベスト・ブリティッシュ・バンドを獲得している。

また、ザ・キラーズがベスト・インターナショナル・バンドを受賞し、フロントマンのブランドン・フラワーズは「俺らの出身地のラスベガスじゃ、NMEなんて手にすることなんてできないから、この賞は俺らにとって本当に特別だよ。感謝してます。本当にありがとう」とスピーチした。

コメディアンのラッセル・ケインが司会を務め、NME誌の1,000万人以上の読者が投票した同アワードではほかにも、ポール・ウェラーやマイルズ・ケインらが生パフォーマンスを披露。ザ・マッカビーズは批評家の中でも評価の高かった『ギヴン・トゥ・ザ・ワイルド』でベスト・アルバムに輝き、フォールズもヒットシングル「インヘイラー」でベスト・トラックを獲得し、同曲を披露している。

さらに『ゼア・イズ・ア・ライト』を熱唱したジョニーは、ゴッドライク・ジーニアスのタイトルを獲得し、ロニーから賞を受け取って「ゴッドライク・ジーニアス・アワードを受賞できるなんて、シリアスで、ファニーで、スウィートで、めっちゃロックな気分さ。これで今からダラダラ過ごせる余生が楽しみだよ」と客席に向かって話した。『21』でベスト・リイシューのタイトルに輝いたブラーのグレアム・コクソンも「リイシュー、まじヤベーって。いまだにウケてるとはね。このボックスセットはうちの食器棚に20年近く眠ってたようなもんで、当時はカセットに録音してあって靴箱にためていたんだ」と続けた。なお、アークティック・モンキーズは「アー・ユー・マイン?」でベスト・ミュージック・ビデオを受賞した。

そんな栄冠を手にするアーティストたちとは反対に、ワンダイレクションはワースト・バンドに選ばれており、同ボーイズグループのハリー・スタイルズはさらに悪名高いヴィラン・オブ・ザ・イヤーも獲得してしまっている。

受賞者たちやノミネートされていたアーティストはセレモニーの後、ロンドン中心部にあるWホテルのワイルド・バーでアフター・パーティーを楽しんでいる。

NMEアワード2013受賞者一覧

ゴッドライク・ジーニアス)ジョニー・マー
ティーンエイジ・キャンサー・トラスト・アウトスタンディング・コントリビューション・トゥ・ミュージック: ザ・クリブス
ベスト・ブリティッシュ・バンド(後援:SONOS):ビッフィ・クライロ
ベスト・アルバム(後援:ホクストン・ジン):ザ・マッカビーズ『ギヴン・トゥ・ザ・ワイルド』
ベスト・インターナショナル・バンド(後援:レコーダーリグ・サイダー): ザ・キラーズ
ベスト・トラック(後援:ブラックスター・アンプス):フォールズ『インヘイラー』ベスト・TVショー: 『フレッシュ・ミート』
ベスト・ミュージック・フィルム:ザ・ローリング・ストーン『クロスファイア・ハリケーン』
ベスト・リイシュー:ブラー『21』
ベスト・ソロ・アーティスト:フローレンス・ウェルチ
ベスト・ニュー・バンド(後援:スポティファイ):パーマ・ヴァイオレッツ
ベスト・ミュージック・ビデオ:アークティック・モンキーズ『アール・ユー・マイン?』
ベスト・フェスティバル(後援:ファーラー・ヴィンテージ):レディング&リーズ・フェスティバル
ベスト・ライブ・バンド:ザ・ローリング・ストーンズ
ベスト・ダンスフロア・アンセム:カルヴィン・ハリスfeatフローレンス・ウェルチ『スウィート・ナッシング』
フィリップ・ホール・レイダー・アワード:チャイルド・オブ・ラヴ
ベスト・ツイッター:アレナ・ハイム、ハイム(@ベイビーハイム)
ベスト・ブック:マイク・スキナー『ザ・ストーリー・オブ・ザ・ストリーツ』
ミュージック・モーメント・オブ・ザ・イヤー:オリンピック開会式
ヒーロー・オブ・ザ・イヤー:バラク・オバマ
ヴィラン・オブ・ザ・イヤー:ハリー・スタイルズ
ベスト・スモール・フェスティバル: フェスティバルNo.6
ワースト・バンド:ワン・ダイレクション
ベスト・ファン・コミュニティー:ミューズ
ベスト・フィルム:『ホビット 思いがけない冒険』

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