更生会社である半導体大手エルピーダメモリは28日、同社が2012年8月21日に東京地方裁判所に提出した更生計画案について、更生計画認可の決定を受けたと発表した。これにより、米半導体大手のMicron Technologyが同社を完全子会社化する見通しとなった。

今回の決定は、2012年10月31日に付議された更生計画案が認可されたもの。債権者による書面決議は2013年2月26日に締め切られ、東京地裁による認可決定の可否が待たれていた。

計画案の概要としては、Micron Technologyが総額2,000億円を同社および秋田エルピーダメモリに出資し、そのうち600億円を同社弁済原資として第1回分割弁済に充てる。残りの1,400億円は同社とMicron Technologyとの取引関係の構築および、そこからの支払いを通じて捻出した資金を弁済原資として使用し、更生債権の弁済および事業の維持更生を図っていく。

Micron Technologyとの統合時期は未定。統合には、更生計画認可決定の確定(認可決定の公告日翌日から2週間後)や、米国裁判所による更生計画認可決定の承認といった条件をクリアする必要があり、決定次第告知するという。

同社は更生計画認可の決定について、「関係各位のご理解とご協力の賜物と心より感謝申し上げます」と書面上で述べている。

同社は2012年2月に会社更生手続を正式発表。2011年3月31日時点の負債総額は、同社本体が約4,480億円、子会社の秋田エルピーダメモリが約79億円だった。