マネックス証券は27日、「MONEX個人投資家サーベイ 2013年2月調査」の結果を発表した。同調査は、同社の口座を保有する個人投資家を対象に、相場環境に対する意識調査を月次で実施しているもの。今回の調査期間は2月15日~18日、調査方法はインターネット、有効回答数は1,270名。
まず、2月のDI値(今後3カ月程度の株価が「上昇すると思う」と回答した割合から、「下落すると思う」と回答した割合を引いたポイント)を調べたところ、日本株DIは前月の73から6ポイント減少の67、米国株DIは前月比1ポイント増の53、中国株DIは同4ポイント減のマイナス20となった。
個人投資家が魅力的であると思う業種(全13業種)を尋ねると、「自動車」が前月に引き続きトップを維持。このほかの業種については、「銀行」(7位→5位)、「鉄鋼」(11位→10位)、「石油関連」(12位→11位)は順位を上げたのに対し、「ハイテク」(5位→6位)、「機械」(6位→7位)、「海運」(10位→12位)は順位を下げた。
今後3カ月程度の米ドル/円相場の見通しに関しては、「円安になると思う」と答えた割合は前回から9ポイント減の69%に。同社は「2月の初旬から円相場が概ね横ばいで推移していることを反映した格好」と分析している。一方、「変わらない」は20%、「円高になる」は11%だった。
今回の調査では、アベノミクスでのバブルについて問う設問を2つ追加。このうち、アベノミクスでバブルは起きると思うかとの設問に対しては、45.1%が「起きない」と回答し、「起きる」の24.0%を大きく上回った。このほか、「わからない」は24.2%、「起きる」は6.7%となった。
バブルが「起きない」理由としては、「同じ過ちを繰り返さないよう日本人は学習したと思う」、「バブルが起きるほど景気回復しない」、「バブル前に増税でしぼむ」、「お金を刷ったからと言って、市場供給量が一気に増えるとは思えない」などのコメントが寄せられた。
次に、バブルは悪いことだと思うかと聞いたところ、60.8%が「悪いことだとは思わない」と回答。反対に「悪いことだと思う」は約4分の1の26.3%にとどまり、「わからない」は12.9%となった。
「悪いことだとは思わない」理由としては、「収益の機会が増えるから」、「現在のような不景気が浮き沈みがなく続くぐらいなら、好景気と不景気の波があったほうが良いのではないかと思ってしまう」、「景気が上向き、日本の借金も実質的に減るため」といった意見が挙げられた。
これらの結果から、同社は「バブルに対する懸念は大きくはないことを示唆する」としている。