日本品質保証機構(以下、JQA)は27日、CYBERDYNE(以下、サイバーダイン)の装着型生活支援ロボット「ロボットスーツHAL福祉用」に対して、国際安全規格「ISO/DIS 13482」に基づく認証を行い、同社に認証書を発行したと発表した。生活支援ロボットの安全性に対する国際規格の認証は"世界初"となるという。

「ロボットスーツHAL福祉用」は、体に流れる生体電位信号を、皮膚表面に貼ったセンサーで読み取り、各関節部のパワーユニットを動かすロボットスーツ。下肢に障がいのある人や脚力が弱くなった人の筋力の代わりとなり、装着者の下肢動作や方向をアシストすることができるという。同ロボットは、2010年からサイバーダインがレンタル・リース販売している。

「ロボットスーツHAL福祉用」(出典:サイバーダインWebサイト)

「ISO/DIS 13482」は、生活支援ロボットの安全性に関する唯一の国際規格として、2011年に国際標準化機構(ISO)から発行された国際規格原案。同規格の対象となる製品は、「physical assistant robot」「mobile servant」「person carrier robot」の3タイプのロボットとなっている。なお、同規格は2013年夏頃、国際規格(IS)として発行される見込み。

JQAのパーソナルケアロボット認証マーク(出典:日本品質保証機構Webサイト)

JQAは、同規格の国内審議委員会などにおいて、国際標準化提案活動に参加するとともに、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「生活支援ロボット実用化プロジェクト」に参加。生活支援ロボットの認証手法を開発してきた。今回の認証には、同プロジェクトの成果が使用されたとのこと。

JQAは、第三者認証機関である同機構が認証することにより、「生活支援ロボットが国際規格による安全要求を満足していることを客観的に証明することができ、利用者などに対する安心と信頼性を高めることができると考えられる」としている。