都道府県別! 住宅購入の違い

住んでいるエリアによって、物件価格の相場は違います。ただ、この相場で本当に資産として価値があるのか、適正な価格なのかどうかが、なかなか素人にはわかりません。そこで、都道府県別の住宅購入事情はどう違うのかを見ていきたいと思います。

■都道府県別、建築単価や建築傾向の違い

統計局の「住居及び耐久消費財の単価,耐用年数及び残価率」によると、都道府県別の1平方メートルあたりの建築単価では、東京都がトップです。次いで神奈川県、京都府となっています。

また建築傾向(フラット35S利用者の場合)の違いについては、住宅支援金融機構の「フラット35住宅仕様実態調査報告」で確認できます。北海道・近畿・首都圏・東北・関東の順番で省エネ対策を重視した家が多く、バリアフリーは、九州・北陸・四国・中国の順で力を入れている傾向にあります。

■地域別、住宅購入費用平均

地域別の住宅購入費用は、国土交通省による「平成20年住生活総合調査結果」によると、関東圏で3,936万円、中京圏で3,575万円、京阪神圏で3,745万円という平均になっています。

またアンケート結果では、関東圏、中京圏、京阪神圏では3,000~3,900万円住宅購入費用がかかったと答えた方が最も多く、それ以外の地域では2,000~2,900万円で住宅購入費用がかかったと答えた方が多くなっています。

■地域別、住宅への不満率の違い

国土交通省による「平成20年住生活総合調査結果」によると、地域別でもっとも不満率が高いのが北関東・甲信越で30.4%、次いで高いのが中部地域で29.7%でした。また逆にもっとも不満率が低いのが北海道で24.7%、九州・沖縄で26.4%、四国の26.5%という結果です。

この不満要素として多くあげられている理由が、「高齢者への配慮不足」、「省エネ対応」、「災害時の安全不足」です。また、逆にあまり不満要素としてあげられていないのが、「部屋の明るさ、採光」なのだそうです。

■地域別、住環境への不満率の違い

国土交通省による「平成20年住生活総合調査結果」によると、住環境への不満が最も高かったのが北関東・甲信越で34.5%、中部の33.0%となっており、不満率の低いのが北海道の26.5%、九州・沖縄29.9%、北陸30.7%の順番となっているそうです。住環境への不満要素としては、敷地周辺のバリアフリーが足りないことや、道路の安全性、治安の悪さ、子どもの遊び場や公園が少ないことなどが理由としてよくあげられているようです。

■住宅や住環境について思うことの違い

上記データによると、関東圏や中京圏では治安の良さを重要視する傾向にあり、それ以外では災害時の安全性を重要視する傾向にあるのだそうです。北海道と南関東では間取りの広さを重視する傾向にあります。また災害時の安全性は、地域問わず、全国的に見て重要視する傾向にあります。

■今後も、住み続けたい?

ずっと住み続けたいかどうかというアンケートについて、同統計では北陸、四国、東北、北関東、甲信越では継続的に住みたいという人が多い傾向が強く、南関東や近畿では住みたいとは思わない人が多い傾向にあるそうです。