小田急電鉄はこのほど、調光機能付きLED照明を搭載した通勤車両の導入を発表した。車内照明の消費電力の効率的な削減を目的として開発したもので、特殊な調光用制御回路により、鉄道車両では初となる明るさの切り替えを実現。3月4日に営業運転を開始する4000形の新造車両1編成(10両)に搭載する。
新造車両では3段階の明るさの切替えが可能で、蛍光灯と同等の明るさを示す「全光」の状態でも、消費電力は蛍光灯の約半分で済む。通常は、節電対策として実施している一部蛍光灯を外した状態の車内と同等の明るさを示す「調光レベル1」で運行。蛍光灯に比べて約62%の消費電力削減に。最も明るさを抑えた「調光レベル2」では、客室内の明るさに関するJIS規格を満たしつつ、蛍光灯に比べて約76%もの消費電力を削減できるという。
調光機能付きLED照明を搭載した4000形新造車両は、3月4日以降、小田急線全線にて活躍する予定。同社は今後も、新造車両やリニューアルを行う車両に関して、LED照明を順次導入していく計画としている。