歌舞伎俳優の市川海老蔵が、8月3日から東京・Bunkamuraシアターコクーンにて自主公演「ABKAI(えびかい)」を上演することが21日、明らかになった。

8月3日からBunkamuraシアターコクーンにて自主公演「ABKAI(えびかい)」を上演する市川海老蔵

同公演では、1763年(宝暦13年)に4代目市川團十郎が初演した「蛇柳(じゃやなぎ)」が66年ぶりに上演されるほか、演出・宮本亜門、脚本・宮沢章夫によって、昔話ではおなじみの『はなさかじいさん』を歌舞伎化。宮本が歌舞伎の演出を手掛けるのは、今回が初めてとなる。

同公演を控える海老蔵は、「僕の新たな歌舞伎人生のはじまりということも含めて気合を入れ直し、もう一回り役者としても人間としても大きくなれるよう考えながら、この舞台に挑みたい」と意気込み、「歌舞伎俳優としての道を歩み30年、今まで父や諸先輩に教えていただいてきた伝統を守りつつも、これからの歌舞伎、そして自分のことを考え、新たなことに挑戦したいという思いに駆られ、初めて自主公演を行うことを決断しました」と経緯を明かした。

また、3日に亡くなった父で歌舞伎俳優・團十郎さん(享年66歳)が歌舞伎十八番の復活に意欲的だったことに触れると、「その遺志を受け継ぎ、十八番の中でほとんどつとめられてこなかった演目『蛇柳』の復活に挑みます」と海老蔵。「シアターコクーンという劇場で歌舞伎をするというのは、僕としても勘三郎のお兄さんの思い出もありますし、非常に特別な思いがあります」と振り返っていた。

「ABKAI」の公演期間は、8月3日から18日まで。チケットは、5月18日から一般発売がスタートする。