財務省は20日、2013年1月分の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆6,294億円の赤字となった。赤字は7カ月連続。単月の赤字額としては、比較可能な1979年以降で過去最大となる。
輸出額は、前年同月比6.4%増の4兆7,992億円で、8カ月ぶりの増加。品目別では、有機化合物が同31.0%増、自動車の部分品が同15.9%増などとなった。
輸入額は、同7.3%増の6兆4,286億円で、3カ月ぶりの増加。品目別では、石油製品が前年同月比33.7%増、液化天然ガスが同11.4%増、原粗油が同5.9%増などとなった。
地域別に見た場合、対米国は、輸出額が前年同月比10.9%増の8,398億円、輸入額が同5.8%増の5,211億円で、3,187億円の黒字。黒字額は2カ月ぶりの増加となる。輸出品目では、自動車が同10.5%増、自動車の部分品が同29.9%増、原動機が同23.3%増。輸入品目では、原動機が同38.6%増、石油製品が同116.7%増、自動車が同92.4%増となった一方、航空機類が同42.1%減、穀物類が同19.8%減少した。
対EUは、輸出額が前年同月比4.5%減の5,081億円、輸入額が同9.5%増の5,816億円で、735億円の赤字。赤字は2カ月ぶり。輸出品目では、電算機類の部分品が同15.7%増加したのに対し、船舶が同33.8%減、自動車が同10.8%減、建設用・鉱山用機械が同38.4%減となった。輸入品目では、医薬品が同21.5%増、自動車が同19.2%増、航空機類が同230.3%増加した。
対アジアは、輸出額が前年同月比8.4%増の2兆5,542億円、輸入額が同6.1%増の2兆8,812億円で、3,270億円の赤字。赤字は2カ月ぶり。輸出品目では、有機化合物が同35.6%増、非鉄金属が同43.7%増、科学光学機器が同18.2%増となった一方、自動車が同18.7%減少。輸入品目では、通信機が同39.7%増、石油製品が同35.0%増、電算機類(含周辺機器)が同38.6%増加した。
対中国は、輸出額が前年同月比3.0%増の7,629億円、輸入額が同6.5%増の1兆4,175億円で、6,546億円の赤字。輸入額、赤字額ともに過去最大となる。輸出品目では、有機化合物が同55.8%増、非鉄金属が同59.2%増、科学光学機器が同27.3%増となったのに対し、自動車が同60.4%減少した。輸入品目では、通信機が同51.9%増、電算機類(含周辺機器)が同47.6%増、半導体等電子部品が同87.6%増加した。