英Canonicalは2月19日 (現地時間)、Ubuntuのタブレット用インターフェイス「Ubuntu on Tablet」を発表した。シンプルなデザイン、実用的なマルチタスク機能、セキュアなユーザー環境が特徴。スマートフォン用、PC用、テレビ用とOS基盤を共有し、デバイスの違いを超えてUbuntuのエコシステムを活用できる。Canonicalは2月21日にタッチデバイス向けUbuntuの開発者向けプレビュー版「Touch Developer Preview of Ubuntu」を公開する予定で、同プレビューはNexus 7、Nexus 10、Nexus 4、Galaxy Nexusなどにインストールできる。
Ubuntu on Tabletは、6インチから20インチのスクリーンサイズと、100ppiから450ppiのピクセル解像度をサポートする。
ホーム画面には、端末内のアプリやコンテンツ、またはネットからのコンテンツなどをカスタマイズして並べられる。ディスプレイの左端から右にスワイプすると「お気に入りのアプリ」、上端からは「設定」「システムサービス」「検索」など、下端から「コントローラ」にアクセスできるなど、ディスプレイの4辺からすばやい操作が可能。ホーム画面に戻るためのボタン(ハードウエア、ソフトウエア)に邪魔されることなく、シンプルなタブレットで画面を広く使用できる。
マルチタスク機能では、同じ画面にスマートフォン用アプリとタブレット用アプリを同時に表示して使用できる。例えば、スマートフォンアプリのSkypeのテレビ電話機能で会話しながら同時にタブレットアプリで開いた資料を確認したり、ブラウザのコンテンツをコピーし、横に開いているスマートフォンアプリのメモに貼り付けるいうような使い方が可能。また、タッチデバイスにおいて複雑な操作を容易にする音声操作対応のHUD (Heads-Up Display)機能を備える。
タブレット用アプリとスマートフォン用アプリを同じ画面で同時に使用できるマルチタスク機能 |
PC版と同じUbuntuがベースであるため、高性能なタブレットをドックに載せてキーボード/マウスと組み合わせれば、フルPCとして使用できる。
シングルユーザーまたマルチユーザー環境でも個人データは完全に暗号化される。セキュアなシンクライアントとして、UbuntuサーバやUbuntuデスクトップと同じツールで管理可能。暗号化とUbuntuのセキュリティモデルの組み合わせは、データ保護が重視される学校、病院、金融機関、政府機関などでの使用にも適応する。