博報堂は2012年5月下旬~8月にかけて、アジア14都市で「暮らしとお金」に対する意識調査を実施。このほど結果を発表した。サンプル数は1万932。
同調査は、香港、台北、ソウル、シンガポール、クアラルンプール、バンコク、メトロマニラ、ジャカルタ、ホーチミンシティ、デリー、ムンバイ、北京、上海、広州、東京(生活定点2012年調査データ)の50歳~54歳男女を対象に実施。
アジア14都市中7都市で「暮らしは昨年よりよくなった」
最初に、経済的な暮らし向きの状況や今後の見通しについて5段階評価で聞いたところ、7都市で暮らし向きが「昨年より良くなった」と感じる生活者が5割を超えた。さらに13都市において、今後の見通しは「良くなる」が5割を超えている。特にインド2都市(デリーとムンバイ)とメトロマニラにこの傾向が強い。
一方、東京の生活者は、暮らし向きの状況が「良くなった」は1割程度、今後の見通しが「良くなる」は2割程度と、今回対象となった14都市に比べるとかなり低い結果となっている。
台北・ムンバイ・香港・ソウル - 株式や宝石へ投資
お金についてあてはまる考え方について聞くと、アジア14都市平均の第1位は「毎月決まった額を貯金(56.7%)」。2位「世の中はすべて金で決まることが多い(39.4%)」、3位「お金は命の次に大事なもの(37.4%)」となった。東京の1位は「自分がもらう年金に不安を感じる(75.1%)」で、2位以下を約25%以上引き離す結果になっている。
続いて、資産形成のために行っていることについて尋ねたところ、台北(95.0%)、ムンバイ(72.8%)、香港(70.1%)、ソウル(59.5%)の4都市では株式や宝石・貴金属などの投資を行っている生活者の割合が高かった。それ以外の10都市では、「何もやっていない」がほぼ半数を超える。
なお、投資の対象は各都市によって異なる傾向があり、「株式投資」は香港、シンガポール、台北、ソウル、上海、北京、広州に多い。また、「宝石・貴金属」は、バンコク、ジャカルタ、デリー、ムンバイに、「家・マンション・建物」や「土地」は、クアラルンプール、メトロマニラ、ホーチミンシティで高い傾向がある。