新築なのにアレルギーがでてすぐにリフォーム! 事前に対策を練るには |
これから住宅を購入する場合、新しい家で思わぬアレルギー反応を起こしてしまい、新築なのにも関わらず、すぐリフォームが必要になる場合があります。アレルギー反応を起こしづらい家とは、どのような家なのかをチェックしてみましょう。
■カビ・結露を防いでくれるトリプル断熱
シックハウス症候群の原因はホルムアルデヒドなどの化学物質だけでなく、カビやダニが発生原因であることもあります。
カビ・結露を防ぐ構造として、現在注目されているのがトリプル断熱です。室外からの雨水を防ぎながら水蒸気だけを吸放湿し、室内の水蒸気を吸放湿するため、結露やカビを作りにくい構造となっています。
■カビ・結露が起こりにくい間取りは?
一般的に、南側に窓が多く換気良好な一戸建てであればカビや結露が発生しにくいようです。
一方、マンションの場合、窓を設置できる部分が限られているため、風が滞留しやすい場所がどうしても生まれてしまいます。風の出入りに対して、直角の位置にある壁や収納部分に湿気がたまりやすくなるため、子ども部屋を作る場合には風通しの良い場所に作ってあげる必要があります。
また高気密・高断熱の住宅では換気不足から湿気がたまりやすくなり、カビや結露の原因となりますので換気性能が良いか、風の通り道が確保されているかを確認することが大切です。
■壁紙などの接着剤などの対応
一般一戸建て住宅ではクロス張りの壁が多いかと思います。フォースター建材であれば、ホルムアルデヒドの拡散量は少なくなりますが、それでもゼロではありませんし、建築基準法ではホルムアルデヒドとクロルピリホスの2種類しか規制されていません。
アレルギー対策には、自然素材の珪藻(けいそう)土の壁や、しっくい塗りの壁が適しています。すべては無理だとしても、子ども部屋だけには壁の塗り替えなどで対応したいところといえます。
■無垢(むく)の素材で有害物質を出さない
床がフローリングの家は多いですが、フローリングの多くは薄い木の皮を何枚か接着剤で貼りあわせた合板フローリングであることが多いようです。合板フローリングは接着剤を使うため、当然アレルギーの原因となる化学物質が発生します。
アレルギー対策には、フローリングに無垢(むく)の木材を利用したものがよいでしょう。ただし、無垢(むく)材は温度や湿度の加減で床がそりやすいことや、傷がつきやすいこと、柄や色にむらがあること、金額が高いことなどデメリットもありますので、それらを納得したうえで取り入れることも大切です。
■空気が入れ替わる設計、換気プランを確認しよう
2003年から、24時間換気システムの設置が義務付けられています。ただし換気システムの種類には違いがあります。強制的に吸気し強制的に排気する第一種換気。強制的に吸気し、自然の流れで排気する第二種換気。自然の流れで吸気し、強制的に排気する第三種換気があります。一般的に一戸建てで採用されているのは第一種と第三種です。
第一種換気の場合はコストがかかりやすく、第二種換気の場合は結露が起こりやすくなり、第三種換気の場合は吸気機能の低下が起こり得るというデメリットがあります。
現在、換気システムがついていない住宅の場合には、換気プランをたててくれる業者も多くありますので、家にあった換気プランを確認して、換気システムを取り入れるのがよいでしょう。