ReadWriteが関係者の話として伝えたところによれば、同社はTegra 4搭載のAndroidタブレットを今年2013年中にもリリースする予定だという。スマートデバイス戦略で計画が二転三転して迷走が続いている米Hewlett-Packard (HP)だが、最終的にAndroidタブレットで同市場への再参入を計画しているようだ。

HPはもともとWindowsとそれ以外のモバイルOSを搭載したタブレット製品の開発を進めており、後者については当初AndroidをOSに選択する意向だったものの、後にPalm買収で得たwebOSの資産をそのまま活用して「HP TouchPad」を2011年春にリリースし、Android採用計画を中止していたといわれている。だが、同社が2011年に選択と集中への判断からwebOSを中心としたコンシューマ事業からの段階的な撤退を表明し、TouchPadの生産中止とwebOSへの継続投資の終了が発表された。その後、CEO交替などの内部抗争もあり、コンシューマ事業撤退の判断は覆され、webOS売却案などもいったん凍結されたものの、現時点まで同OS搭載製品はリリースされておらず、棚上げ状態が続いている。最終的にwebOSはオープンソースとして公開されたが、HPとしてはwebOSよりも、プラットフォームとしてはシェアの高いAndroidを選択したということになる。

Tegra 4については今年1月初旬のCES 2013でNVIDIAによって発表され、同社のゲームコンソール「Project SHIELD」への搭載が表明されている。SHIELDのリリース時期は今夏だと予告されているが、もしHPの新Androidタブレットが同プロセッサを採用するのであれば、その登場時期は夏以降、あるいは秋リリースで年末商戦を狙う形になるかもしれない。