紅茶・緑茶・コーヒーを飲んだ後の、前頭16部位の血液量を測定。会話開始5分後(左)と30分後(右)のデータを見ると、平均して高い数値を示したのが紅茶だった

リプトンを展開するユニリーバ・ジャパンは、相手との会話を弾ませるのに適した飲料の検証を、20~40代の男女(初対面・恋人・夫婦)10組20人を対象に行った。その結果、会話開始から30分間で脳の働きが最も活発で安定的だったのは、紅茶であることが分かった。

平均して前頭葉の働きが活発化していたのが紅茶

検証は2013年1月に行い、杏林大学医学部の古賀良彦教授とコミュニケーションのスペシャリストである野口敏先生が監修の元で、紅茶・緑茶・コーヒー3種の飲料が脳機能に与える活性効果を調べた。測定の結果、会話開始直後の各飲料における酸素化ヘモグロビン濃度の平均値が最も高かったのが、紅茶だったという。

古賀教授は、「脳の酸素化ヘモグロビン量が高いことは、脳の前頭葉の働きが活発化していることを示す。前頭葉は話の流れを順序良く組み立てる、相手の興味を引き寄せる表現力や想像力を働かせるなど、脳において最も高度な働きをする部位。そのため、紅茶は他2種の飲料よりもコミュニケーションを活発化させ、会話力を高める効果があると推測される」とコメントした。

初対面や夫婦同士でも良好な変化が

また、「会話の弾み度」についてコミュニケーション評化軸(※)を基に分析したところ、10組中8組のペアが紅茶を飲んでいる時の会話が、最も弾んでいると判断できたという。

監修した野口先生は、「紅茶を飲みながら会話を交わした初対面3組に共通して言えることは、話を聞く態度、アイコンタクトやジェスチャーの重なり、自身のエピソードを話すなどの自己開示が目立った。恋人や夫婦の組においても、独り言のような話し方から、徐々に語りかけるような口調で話す傾向が見られた。会話時に紅茶を飲むことで、リラックスした心理状況から、ありのままの自分をさらけ出すことや、相手を受け入れる寛大な姿勢がうながされているように感じられた」と分析している。

※会話力(話し方、内容)、ノンバーバルな反応(ボディーランゲージ)、共感レベル(声のトーン、リアクション、沈黙)で評価