MMD研究所は13日、電子書籍に関する利用実態調査結果を公表した。同調査は、20歳から49歳の男女673人を対象に実施したもの。調査結果は2回に分けて公表され、第1弾となる今回は電子書籍の利用率のほか、電子書籍利用者を中心にジャンル、満足度などについて調査結果がまとめられている。
電子書籍の利用状況については「無料の電子書籍を読んだことがある(34.6%)」「有料の電子書籍を読んだことがある(6.2%)」「無料・有料、両方の電子書籍を読んだことがある(16.0%)」を合わせて56.8%の人が電子書籍を利用したことがあると回答した。男女別にみると、男性64.0%、女性48.3%が有料、無料に関わらず電子書籍を利用した経験があった。
一度でも電子書籍を利用したことがあると回答した人に電子書籍の購読頻度を聞いたところ、「試しに読んでみた程度」が最も多く39.1%、次いで1カ月に「1冊~2冊」が25.6%となり、1カ月に1冊以上電子書籍を読むという回答は43.2%だった。
続いて読んでいる電子書籍のジャンルについて、「試しに読んでみた程度」と回答した人を除く電子書籍購読経験者を対象に聞いたところ、「コミック」が33.3%、「小説・文芸書」が32.8%、「ビジネス書」11.3%となった。
男女別では、男性は「小説・文芸書(29.9%)」「コミック(28.3%)」「ビジネス書(15.0%)」、女性は「コミック(42.6%)」「小説・文芸書(38.2%)」「ビジネス書(4.4%)」となり、男性と比較すると女性はビジネス書の購読率が低く、コミック、小説・文芸書の購読率が高い傾向にあった。
電子書籍購読経験者を対象に、電子書籍利用後の変化について、読書の機会、紙の書籍の購入量、書店に行く機会について聞いたところ、「読書の機会」が増えた(12.3%)、やや増えた(23.1%)を足して、35.4%が増えたと回答。
一方、紙の書籍の購入量は、やや減った(21.5%)、減った(7.7%)を足して29.2%が購入量が減ったと回答し、書店に行く機会に関しても26.1%が減ったと回答し、「増えた」を上回っている。
電子書籍への満足について、電子書籍購読経験者を対象に聞いたところ、「満足」が8.7%、「やや満足」が42.1%と合わせて50.8%の電子書籍利用者が満足していると回答した。