日本ショッピングセンター協会は8日、2012年暦年のショッピングセンター(以下SC)販売統計調査の結果を発表した。同調査は2010年12月末現在の全SC3,050の中から立地別・SC規模別に1,000SCをサンプル抽出し、478SCから回収した。なお東北3県の内、東日本大震災によって休業したSCの売り上げ減少分(推計)を除いている。
プラスの要因は東北の復興と首都圏の新スポット開業
同調査によると、2012年暦年の既存SC年間売上高伸長率(前年対比)は0.5%、上げ幅は1.8ポイントとなり、6年ぶりにプラスに転じた。SC年間総売上高(推計)は、同年12月末現在の全SC3,096をベースにあらためて算出した結果、28兆1,876億円であった。
プラスに改善した主な要因としては、東日本大震災の落ち込みによる反動や、全国展開するSCや大規模SCにおいて、リニューアルや増床等が積極的に行われたことがあげられるとしている。また前年に引き続き、首都圏では大型SCの開業や東京スカイツリーの完成、東京駅丸の内駅舎保存復原の完成等、話題の施設が開業し、来街・来店客が増え、周辺SCで相乗効果がみられるなど、プラス要因が重なったことも奏功したと分析している。
テナントは売上高伸長率1.5%で前年より2.6ポイント改善。一方キーテナントは-1.6%で0.1ポイント後退した。要因としては家電量販店の不振や、生活必需品の買いだめ傾向の反動減があげられる。
地域別でみると、東北が売上高伸長率3.8%と高い伸びを示しており、復興需要が主な要因であるとしている。