仮親が温め孵化したフンボルトペンギンの赤ちゃん

神奈川県横浜市のよこはま動物園ズーラシアは、野毛山動物園(神奈川県横浜市)から同園の仮親に託された卵2個が、昨年12月31日と今年1月1日に孵化(ふか)したことを発表。横浜市立動物園同士でのフンボルトペンギンの卵の交換は今回が初めてとなる。

フンボルトペンギンは、ペルーからチリの沿岸部に生息する、体長約65センチから70センチ、体重約4.5キログラムのペンギン。胸に黒いラインが1本あるのが特徴で、絶滅危惧II類(危急種)に指定されている。

国内におけるフンボルトペンギンの飼育は、動物園・水族館同士が協力し遺伝的多様性の確保(種の保存)に取り組んでいるという。

しかし、近親交配を防ぐために他施設から成鳥を導入しても、つがいを形成できない場合が多く、また導入後の生存期間も短い傾向がある。

そこで、卵のうちに移動して仮親(同じ時期に卵を抱いているペア)に温めさせ、孵化したひなが成長し、新たなつがいを形成して繁殖することで、新たな血筋を増やすという取り組みを行っているという。

今回卵を提供したペアは、神戸市立王子動物園生まれのオス「ミナト」とメス「ユイ」。孵化したひなは順調に育てば、4月上旬に展示場デビューできるとのこと。

詳細は、同園公式ホームページで確認できる。