『レ・ミゼラブル』で助演女優賞受賞したアン・ハサウェイ (C)BANG Media International

2月10日に行われた英国アカデミー賞(BAFTA)で、『アルゴ』の3部門を上回り、『レ・ミゼラブル』が4部門で最多受賞を果たした。

『レ・ミゼラブル』は、アン・ハサウェイの助演女優賞受賞のほか、さらにプロダクション・デザイン賞、音響賞、ヘア・メイクアップ賞の合計4部門での受賞。本作のトム・フーパー監督はBANGショービズに次のように喜びを語っている。

「BAFTAに戻ってこられてうれしい。2年前の『英国王のスピーチ』以来だからね。とってもワクワクしている。イギリス映画界は絶好調みたいだね。特にこの国は、『レ・ミゼラブル』のような作品の世界観を創り上げるための撮影に適していると思うよ。今回は19世紀初頭のパリを舞台にセットを作ったんだ。セットのどんな場所にもカメラを置くようにして、さまざまな角度から細部までカメラに収まるように工夫したのさ。だからスピルバーグやクリストファー・ノーランもロケ地としてイギリスをいつも選ぶんだよ。映画撮影に最高の場所さ」

また、ロンドンのコベント・ガーデンにあるロイヤル・オペラ・ハウスにて開催された同アワードでは、ベン・アフレックが監督と主演を兼務した『アルゴ』が作品賞に輝き、ベンは監督賞も獲得。受賞スピーチで感極まったベンは、俳優から監督への転身を暖かく受け入れてくれたことに対して観衆に感謝の意を述べた。「監督への挑戦は自分の人生における第2幕でした。映画業界が、そして応援してくださっている皆さまが私にこの機会を与えてくれたんです。心から感謝しています」

作品賞のトロフィーを受け取ったのは『アルゴ』でプロデューサーを務めたジョージ・クルーニーで、受賞スピーチでジョージは「ベン、これが君にとっての第2幕だって言うなら、第3幕への期待が高まる一方だよ。君は最高さ。君と一緒に仕事できて、言葉にできないくらい光栄だったよ」とベンに手放しの賛辞を贈っている。作品賞と監督賞に加えて、『アルゴ』は編集賞も受賞し3部門制覇を果たしている。

そのほかの受賞者としては、『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞を、『愛、アムール』のエマニュエル・リヴァが主演女優賞を、『ジャンゴ 繋がれざる者』のクリストフ・ワルツが助演男優賞をそれぞれ手にした。授賞式後にスターたちはグロブナー ハウス・A・JW・マリオット・ホテルで開催された公式アフター・パーティー「ディサローノ」に参加している。

英国アカデミー賞(BAFTA)2013受賞者/作品一覧:

作品賞:『アルゴ』
最優秀イギリス映画賞:『007 スカイフォール』
監督賞:ベン・アフレック
主演男優賞:『リンカーン』/ダニエル・デイ=ルイス
主演女優賞:『愛、アムール』/エマニュエル・リヴァ
助演男優賞:『ジャンゴ 繋がれざる者』/クリストフ・ワルツ
助演女優賞受賞:『レ・ミゼラブル』/アン・ハサウェイ
最優秀イギリス・デビュー賞:『ジ・インポスター』
外国語作品賞:『愛、アムール』
オリジナル脚本賞:『ジャンゴ 繋がれざる者』
脚色賞:『世界にひとつのプレイブック』
ドキュメンタリー作品賞:『シュガーマン 奇跡に愛された男』
アニメ作品賞:『メリダとおそろしの森』

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