女優の田畑智子が7日、神奈川県川崎市のシネコン・チネチッタで行われた第67回毎日映画コンクールの授賞式で女優主演賞を受賞し、史上初の3冠を達成した。
1993年の『お引越し』でスポニチグランプリ新人賞、2004年の『隠し剣 鬼の爪』『血と骨』で女優助演賞を受賞。そして今回、『ふがいない僕は空を見た』で女優主演賞を受賞し、毎日映画コンクールで史上初の3冠を達成した。授賞式の前に行われたオープニングセレモニーに登場した田畑は、「正直、実感はないんですけども、長く続けていてよかったなと思います」と語り、「これからも初心を忘れず、一生懸命、ひとつひとつ大切にお仕事をしていきたいと思いますので宜しくお願いいたします」と笑顔を見せた。
授賞式後に開かれた会見に臨んだ田畑は、「とっても恵まれた作品と、そして出会いに感謝しています」と心境を述べ、「プレッシャーというか頑張らなきゃいけないなと思います」と決意を新たにした。トロフィーを受け取るのは今回で3度目だが、「2つは実家に飾ってあるんですが、こんなに重かったのかと思います」と新鮮な様子。新人賞を受賞した当時を、「小学校6年生で何も知らない世界に入って、監督から言われるがままやらせていただいて、賞をいただけるなんて思ってもみなかったし、その頃は続けると思ってなかったので」と思い返し、「でもこうして20年経ってたくさんいろんなこともあったし、このお仕事の大変さとか楽しさもいっぱい分かってきたし…でも20年あっという間でした」と女優として歩んできた人生を振り返った。
今後の目標を、「人の心というか頭に残る女優さんになりたいと思います」と優しい微笑みを浮かべる田端。「久しぶりに田中裕子さんにお会いしたんですけど、田中裕子さんみたいになりたいとずーっとずーっと思っていたので目指して頑張っていきたいと思います」と同コンクールで田中絹代賞を受賞した田中裕子の名をあげ、久しぶりの再会を喜んでいた。副賞として授与されたニューヨーク行きの航空チケットについては、「行ったことないので行きたいと思います」と語り、一緒に行く相手については「一人で行くつもりです(笑)」と笑顔。「お芝居などもたくさん見るものがあると思いますので」と、"女優・田畑智子"らしいコメントを残した。